第1章
民 1:1
エジプトの国を出た次の年の二月一日に、主はシナイの荒野において、会見の幕屋で、モーセに言われた、
民 1:2
「あなたがたは、イスラエルの人々の全会衆を、その氏族により、その父祖の家によって調査し、そのすべての男子の名の数を、ひとりびとり数えて、その総数を得なさい。
民 1:3
イスラエルのうちで、すべて戦争に出ることのできる二十歳以上の者を、あなたとアロンとは、その部隊にしたがって数えなければならない。
民 1:4
また、すべての部族は、おのおの父祖の家の長たるものを、ひとりずつ出して、あなたがたと協力させなければならない。
民 1:5
すなわち、あなたがたに協力すべき人々の名は、次のとおりである。ルベンからはシデウルの子エリヅル。
民 1:6
シメオンからはツリシャダイの子シルミエル。
民 1:7
ユダからはアミナダブの子ナション。
民 1:8
イッサカルからはツアルの子ネタニエル。
民 1:9
ゼブルンからはヘロンの子エリアブ。
民 1:10
ヨセフの子たちのうち、エフライムからはアミホデの子エリシャマ、マナセからはパダヅルの子ガマリエル。
民 1:11
ベニヤミンからはギデオニの子アビダン。
民 1:12
ダンからはアミシャダイの子アヒエゼル。
民 1:13
アセルからはオクランの子パギエル。
民 1:14
ガドからはデウエルの子エリアサフ。
民 1:15
ナフタリからはエナンの子アヒラ」。
民 1:16
これらは会衆のうちから選び出された人々で、その父祖の部族のつかさたち、またイスラエルの氏族のかしらたちである。
民 1:17
こうして、モーセとアロンが、ここに名を掲げた人々を引き連れて、
民 1:18
二月一日に会衆をことごとく集めたので、彼らはその氏族により、その父祖の家により、その名の数にしたがって二十歳以上のものが、ひとりびとり登録した。
民 1:19
主が命じられたように、モーセはシナイの荒野で彼らを数えた。
民 1:20
すなわち、イスラエルの長子ルベンの子たちから生れたものを、その氏族により、その父祖の家によって調べ、すべて戦争に出ることのできる二十歳以上の男子の名の数を、ひとりびとり得たが、
民 1:21
ルベンの部族のうちで、数えられたものは四万六千五百人であった。
民 1:22
またシメオンの子たちから生れたものを、その氏族により、その父祖の家によって調べ、すべて戦争に出ることのできる二十歳以上の男子の名の数を、ひとりびとり得たが、
民 1:23
シメオンの部族のうちで、数えられたものは五万九千三百人であった。
民 1:24
またガドの子たちから生れたものを、その氏族により、その父祖の家によって調べ、すべて戦争に出ることのできる二十歳以上の者の名の数を得たが、
民 1:25
ガドの部族のうちで、数えられたものは四万五千六百五十人であった。
民 1:26
ユダの子たちから生れたものを、その氏族により、その父祖の家によって調べ、すべて戦争に出ることのできる二十歳以上の者の名の数を得たが、
民 1:27
ユダの部族のうちで、数えられたものは七万四千六百人であった。
民 1:28
イッサカルの子たちから生れたものを、その氏族により、その父祖の家によって調べ、すべて戦争に出ることのできる二十歳以上の者の名の数を得たが、
民 1:29
イッサカルの部族のうちで、数えられたものは五万四千四百人であった。
民 1:30
ゼブルンの子たちから生れたものを、その氏族により、その父祖の家によって調べ、すべて戦争に出ることのできる二十歳以上の者の名の数を得たが、
民 1:31
ゼブルンの部族のうちで、数えられたものは五万七千四百人であった。
民 1:32
ヨセフの子たちのうち、エフライムの子たちから生れたものを、その氏族により、その父祖の家によって調べ、すべて戦争に出ることのできる二十歳以上の者の名の数を得たが、
民 1:33
エフライムの部族のうちで、数えられたものは四万五百人であった。
民 1:34
マナセの子たちから生れたものを、その氏族により、その父祖の家によって調べ、すべて戦争に出ることのできる二十歳以上の者の名の数を得たが、
民 1:35
マナセの部族のうちで、数えられたものは三万二千二百人であった。
民 1:36
ベニヤミンの子たちから生れたものを、その氏族により、その父祖の家によって調べ、すべて戦争に出ることのできる二十歳以上の者の名の数を得たが、
民 1:37
ベニヤミンの部族のうちで、数えられたものは三万五千四百人であった。
民 1:38
ダンの子たちから生れたものを、その氏族により、その父祖の家によって調べ、すべて戦争に出ることのできる二十歳以上の者の名の数を得たが、
民 1:39
ダンの部族のうちで、数えられたものは六万二千七百人であった。
民 1:40
アセルの子たちから生れたものを、その氏族により、その父祖の家によって調べ、すべて戦争に出ることのできる二十歳以上の者の名の数を得たが、
民 1:41
アセルの部族のうちで、数えられたものは四万一千五百人であった。
民 1:42
ナフタリの子たちから生れたものを、その氏族により、その父祖の家によって調べ、すべて戦争に出ることのできる二十歳以上の者の名の数を得たが、
民 1:43
ナフタリの部族のうちで、数えられたものは、五万三千四百人であった。
民 1:44
これらが数えられた人々であって、モーセとアロンとイスラエルのつかさたちとが数えた人々である。そのつかさたちは十二人であって、おのおのその父祖の家のために出たものである。
民 1:45
そしてイスラエルの人々のうち、その父祖の家にしたがって数えられた者は、すべてイスラエルのうち、戦争に出ることのできる二十歳以上の者であって、
民 1:46
その数えられた者は合わせて六十万三千五百五十人であった。
民 1:47
しかし、レビびとは、その父祖の部族にしたがって、そのうちに数えられなかった。
民 1:48
すなわち、主はモーセに言われた、
民 1:49
「あなたはレビの部族だけは数えてはならない。またその総数をイスラエルの人々のうちに数えあげてはならない。
民 1:50
あなたはレビびとに、あかしの幕屋と、そのもろもろの器と、それに附属するもろもろの物を管理させなさい。彼らは幕屋と、そのもろもろの器とを持ち運び、またそこで務をし、幕屋のまわりに宿営しなければならない。
民 1:51
幕屋が進む時は、レビびとがこれを取りくずし、幕屋を張る時は、レビびとがこれを組み立てなければならない。ほかの人がこれに近づく時は殺されるであろう。
民 1:52
イスラエルの人々はその部隊にしたがって、おのおのその宿営に、おのおのその旗のもとにその天幕を張らなければならない。
民 1:53
しかし、レビびとは、あかしの幕屋のまわりに宿営しなければならない。そうすれば、主の怒りはイスラエルの人々の会衆の上に臨むことがないであろう。レビびとは、あかしの幕屋の務を守らなければならない」。
民 1:54
イスラエルの人々はこのようにして、すべて主がモーセに命じられたように行った。
第2章
民 2:1
主はモーセとアロンに言われた、
民 2:2
「イスラエルの人々は、おのおのその部隊の旗のもとに、その父祖の家の旗印にしたがって宿営しなければならない。また会見の幕屋のまわりに、それに向かって宿営しなければならない。
民 2:3
すなわち、日の出る方、東に宿営するものは、ユダの宿営の旗につく者であって、その部隊にしたがって宿営し、アミナダブの子ナションが、ユダの子たちのつかさとなるであろう。
民 2:4
その部隊、すなわち、数えられた者は七万四千六百人である。
民 2:5
そのかたわらに宿営する者はイッサカルの部族で、ツアルの子ネタニエルが、イッサカルの子たちのつかさとなるであろう。
民 2:6
その部隊、すなわち、数えられた者は五万四千四百人である。
民 2:7
次はゼブルンの部族で、ヘロンの子エリアブが、ゼブルンの子たちのつかさとなるであろう。
民 2:8
その部隊、すなわち、数えられた者は五万七千四百人である。
民 2:9
ユダの宿営の、その部隊にしたがって数えられた者は、合わせて十八万六千四百人である。これらの者は、まっ先に進まなければならない。
民 2:10
南の方では、ルベンの宿営の旗につく者が、その部隊にしたがっており、シデウルの子エリヅルが、ルベンの子たちのつかさとなるであろう。
民 2:11
その部隊、すなわち、数えられた者は四万六千五百人である。
民 2:12
そのかたわらに宿営する者はシメオンの部族で、ツリシャダイの子シルミエルが、シメオンの子たちのつかさとなるであろう。
民 2:13
その部隊、すなわち、数えられた者は五万九千三百人である。
民 2:14
次はガドの部族で、デウエルの子エリアサフが、ガドの子たちのつかさとなるであろう。
民 2:15
その部隊、すなわち、数えられた者は四万五千六百五十人である。
民 2:16
ルベンの宿営の、その部隊にしたがって数えられた者は、合わせて十五万一千四百五十人である。これらの者は二番目に進まなければならない。
民 2:17
その次に会見の幕屋を、レビびとの宿営とともに、もろもろの宿営の中央にして進まなければならない。彼らは宿営するのと同じように、おのおのその位置で、その旗にしたがって進まなければならない。
民 2:18
西の方では、エフライムの宿営の旗につく者が、その部隊にしたがっており、アミホデの子エリシャマが、エフライムの子たちのつかさとなるであろう。
民 2:19
その部隊、すなわち、数えられた者は四万五百人である。
民 2:20
そのかたわらにマナセの部族がおって、パダヅルの子ガマリエルが、マナセの子たちのつかさとなるであろう。
民 2:21
その部隊、すなわち、数えられた者は三万二千二百人である。
民 2:22
次にベニヤミンの部族がおって、ギデオニの子アビダンが、ベニヤミンの子たちのつかさとなるであろう。
民 2:23
その部隊、すなわち、数えられた者は三万五千四百人である。
民 2:24
エフライムの宿営の、その部隊にしたがって数えられた者は、合わせて十万八千百人である。これらの者は三番目に進まなければならない。
民 2:25
北の方では、ダンの宿営の旗につく者が、その部隊にしたがっており、アミシャダイの子アヒエゼルが、ダンの子たちのつかさとなるであろう。
民 2:26
その部隊、すなわち、数えられた者は六万二千七百人である。
民 2:27
そのかたわらに宿営する者は、アセルの部族であって、オクランの子パギエルが、アセルの子たちのつかさとなるであろう。
民 2:28
その部隊、すなわち、数えられた者は四万一千五百人である。
民 2:29
次にナフタリの部族がおって、エナンの子アヒラが、ナフタリの子たちのつかさとなるであろう。
民 2:30
その部隊、すなわち、数えられた者は五万三千四百人である。
民 2:31
ダンの宿営の、数えられた者は合わせて十五万七千六百人である。これらの者はその旗にしたがって、最後に進まなければならない」。
民 2:32
これがイスラエルの人々の、その父祖の家にしたがって数えられた人々である。もろもろの宿営の、その部隊にしたがって数えられた者は合わせて六十万三千五百五十人であった。
民 2:33
しかし、レビびとはイスラエルの人々のうちに数えられなかった。主がモーセに命じられたとおりである。
民 2:34
イスラエルの人々は、すべて主がモーセに命じられたとおりに行い、その旗にしたがって宿営し、おのおのその氏族に従い、その父祖の家に従って進んだ。
第3章
民 3:1
主がシナイ山で、モーセと語られた時の、アロンとモーセの一族は、次のとおりであった。
民 3:2
アロンの子たちの名は、次のとおりである。長子はナダブ、次はアビウ、エレアザル、イタマル。
民 3:3
これがアロンの子たちの名であって、彼らはみな油を注がれ、祭司の職に任じられて祭司となった。
民 3:4
ナダブとアビウとは、シナイの荒野において、異火を主の前にささげたので、主の前で死んだ。彼らには子供がなかった。そしてエレアザルとイタマルとが、父アロンの前で祭司の務をした。
民 3:5
主はまたモーセに言われた、
民 3:6
「レビの部族を召し寄せ、祭司アロンの前に立って仕えさせなさい。
民 3:7
彼らは会見の幕屋の前にあって、アロンと全会衆のために、その務をし、幕屋の働きをしなければならない。
民 3:8
すなわち、彼らは会見の幕屋の、すべての器をまもり、イスラエルの人々のために務をし、幕屋の働きをしなければならない。
民 3:9
あなたはレビびとを、アロンとその子たちとに、与えなければならない。彼らはイスラエルの人々のうちから、全くアロンに与えられたものである。
民 3:10
あなたはアロンとその子たちとを立てて、祭司の職を守らせなければならない。ほかの人で近づくものは殺されるであろう」。
民 3:11
主はまたモーセに言われた、
民 3:12
「わたしは、イスラエルの人々のうちの初めに生れたすべてのういごの代りに、レビびとをイスラエルの人々のうちから取るであろう。レビびとは、わたしのものとなるであろう。
民 3:13
ういごはすべてわたしのものだからである。わたしは、エジプトの国において、すべてのういごを撃ち殺した日に、イスラエルのういごを、人も獣も、ことごとく聖別して、わたしに帰せしめた。彼らはわたしのものとなるであろう。わたしは主である」。
民 3:14
主はまたシナイの荒野でモーセに言われた、
民 3:15
「あなたはレビの子たちを、その父祖の家により、その氏族によって数えなさい。すなわち、一か月以上の男子を数えなければならない」。
民 3:16
それでモーセは主の言葉にしたがって、命じられたとおりに、それを数えた。
民 3:17
レビの子たちの名は次のとおりである。すなわち、ゲルション、コハテ、メラリ。
民 3:18
ゲルションの子たちの名は、その氏族によれば次のとおりである。すなわち、リブニ、シメイ。
民 3:19
コハテの子たちは、その氏族によれば、アムラム、イヅハル、ヘブロン、ウジエル。
民 3:20
メラリの子たちは、その氏族によれば、マヘリ、ムシ。これらはその父祖の家によるレビの氏族である。
民 3:21
ゲルションからリブニびとの氏族と、シメイびとの氏族とが出た。これらはゲルションびとの氏族である。
民 3:22
その数えられた者、すなわち、一か月以上の男子の数は合わせて七千五百人であった。
民 3:23
ゲルションびとの氏族は幕屋の後方、すなわち、西の方に宿営し、
民 3:24
ラエルの子エリアサフが、ゲルションびとの父祖の家のつかさとなるであろう。
民 3:25
会見の幕屋の、ゲルションの子たちの務は、幕屋、天幕とそのおおい、会見の幕屋の入口のとばり、
民 3:26
庭のあげばり、幕屋と祭壇のまわりの庭の入口のとばり、そのひも、およびすべてそれに用いる物を守ることである。
民 3:27
また、コハテからアムラムびとの氏族、イヅハルびとの氏族、ヘブロンびとの氏族、ウジエルびとの氏族が出た。これらはコハテびとの氏族である。
民 3:28
一か月以上の男子の数は、合わせて八千六百人であって、聖所の務を守る者たちである。
民 3:29
コハテの子たちの氏族は、幕屋の南の方に宿営し、
民 3:30
ウジエルの子エリザパンが、コハテびとの氏族の父祖の家のつかさとなるであろう。
民 3:31
彼らの務は、契約の箱、机、燭台、二つの祭壇、聖所の務に用いる器、とばり、およびすべてそれに用いる物を守ることである。
民 3:32
祭司アロンの子エレアザルが、レビびとのつかさたちの長となり、聖所の務を守るものたちを監督するであろう。
民 3:33
メラリからマヘリびとの氏族と、ムシびとの氏族とが出た。これらはメラリの氏族である。
民 3:34
その数えられた者、すなわち、一か月以上の男子の数は、合わせて六千二百人であった。
民 3:35
アビハイルの子ツリエルが、メラリの氏族の父祖の家のつかさとなるであろう。彼らは幕屋の北の方に宿営しなければならない。
民 3:36
メラリの子たちが、その務として管理すべきものは、幕屋の枠、その横木、その柱、その座、そのすべての器、およびそれに用いるすべての物、
民 3:37
ならびに庭のまわりの柱とその座、その釘、およびそのひもである。
民 3:38
また幕屋の前、その東の方、すなわち、会見の幕屋の東の方に宿営する者は、モーセとアロン、およびアロンの子たちであって、イスラエルの人々の務に代って、聖所の務を守るものである。ほかの人で近づく者は殺されるであろう。
民 3:39
モーセとアロンとが、主の言葉にしたがって数えたレビびとで、その氏族によって数えられた者、一か月以上の男子は、合わせて二万二千人であった。
民 3:40
主はまたモーセに言われた、「あなたは、イスラエルの人々のうち、すべてういごである男子の一か月以上のものを数えて、その名の数を調べなさい。
民 3:41
また主なるわたしのために、イスラエルの人々のうちの、すべてのういごの代りにレビびとを取り、またイスラエルの人々の家畜のうちの、すべてのういごの代りに、レビびとの家畜を取りなさい」。
民 3:42
そこでモーセは主の命じられたように、イスラエルの人々のうちの、すべてのういごを数えた。
民 3:43
その数えられたういごの男子、すべて一か月以上の者は、その名の数によると二万二千二百七十三人であった。
民 3:44
主はモーセに言われた、
民 3:45
「あなたはイスラエルの人々のうちの、すべてのういごの代りに、レビびとを取り、また彼らの家畜の代りに、レビびとの家畜を取りなさい。レビびとはわたしのものとなる。わたしは主である。
民 3:46
またイスラエルの人々のういごは、レビびとの数を二百七十三人超過しているから、そのあがないのために、
民 3:47
そのあたまかずによって、ひとりごとに銀五シケルを取らなければならない。すなわち、聖所のシケルにしたがって、それを取らなければならない。一シケルは二十ゲラである。
民 3:48
あなたは、その超過した者をあがなう金を、アロンと、その子たちに渡さなければならない」。
民 3:49
そこでモーセは、レビびとによってあがなわれた者を超過した人々から、あがないの金を取った。
民 3:50
すなわち、モーセは、イスラエルの人々のういごから、聖所のシケルにしたがって千三百六十五シケルの銀を取り、
民 3:51
そのあがないの金を、主の言葉にしたがって、アロンとその子たちに渡した。主がモーセに命じられたとおりである。
第4章
民 4:1
主はまたモーセとアロンに言われた、
民 4:2
「レビの子たちのうちから、コハテの子たちの総数を、その氏族により、その父祖の家にしたがって調べ、
民 4:3
三十歳以上五十歳以下で、務につき、会見の幕屋で働くことのできる者を、ことごとく数えなさい。
民 4:4
コハテの子たちの、会見の幕屋の務は、いと聖なる物にかかわるものであって、次のとおりである。
民 4:5
すなわち、宿営の進む時に、アロンとその子たちとは、まず、はいって、隔ての垂幕を取りおろし、それをもって、あかしの箱をおおい、
民 4:6
その上に、じゅごんの皮のおおいを施し、またその上に総青色の布をうちかけ、環にさおをさし入れる。
民 4:7
また供えのパンの机の上には、青色の布をうちかけ、その上に、さら、乳香を盛る杯、鉢、および灌祭の瓶を並べ、また絶やさず供えるパンを置き、
民 4:8
緋色の布をその上にうちかけ、じゅごんの皮のおおいをもって、これをおおい、さおをさし入れる。
民 4:9
また青色の布を取って、燭台とそのともし火ざら、芯切りばさみ、芯取りざら、およびそれに用いるもろもろの油の器をおおい、
民 4:10
じゅごんの皮のおおいのうちに、燭台とそのもろもろの器をいれて、担架に載せる。
民 4:11
また、金の祭壇の上に青色の布をうちかけ、じゅごんの皮のおおいで、これをおおい、そのさおをさし入れる。
民 4:12
また聖所の務に用いる務の器をみな取り、青色の布に包み、じゅごんの皮のおおいで、これをおおって、担架に載せる。
民 4:13
また祭壇の灰を取り去って、紫の布をその祭壇の上にうちかけ、
民 4:14
その上に、務をするのに用いるもろもろの器、すなわち、火ざら、肉さし、十能、鉢、および祭壇のすべての器を載せ、またその上に、じゅごんの皮のおおいをうちかけ、そしてさおをさし入れる。
民 4:15
宿営の進むとき、アロンとその子たちとが、聖所と聖所のすべての器をおおうことを終ったならば、その後コハテの子たちは、それを運ぶために、はいってこなければならない。しかし、彼らは聖なる物に触れてはならない。触れると死ぬであろう。会見の幕屋のうちの、これらの物は、コハテの子たちが運ぶものである。
民 4:16
祭司アロンの子エレアザルは、ともし油、香ばしい薫香、絶やさず供える素祭および注ぎ油をつかさどり、また幕屋の全体と、そのうちにあるすべての聖なる物、およびその所のもろもろの器をつかさどらなければならない」。
民 4:17
主はまた、モーセとアロンに言われた、
民 4:18
「あなたがたはコハテびとの一族を、レビびとのうちから絶えさせてはならない。
民 4:19
彼らがいと聖なる物に近づく時、死なないで、命を保つために、このようにしなさい、すなわち、アロンとその子たちが、まず、はいり、彼らをおのおのその働きにつかせ、そのになうべきものを取らせなさい。
民 4:20
しかし、彼らは、はいって、ひと目でも聖なる物を見てはならない。見るならば死ぬであろう」。
民 4:21
主はまたモーセに言われた、
民 4:22
「あなたはまたゲルションの子たちの総数を、その父祖の家により、その氏族にしたがって調べ、
民 4:23
三十歳以上五十歳以下で、務につき、会見の幕屋で働くことのできる者を、ことごとく数えなさい。
民 4:24
ゲルションびとの氏族の務として働くことと、運ぶ物とは次のとおりである。
民 4:25
すなわち、彼らは幕屋の幕、会見の幕屋およびそのおおいと、その上のじゅごんの皮のおおい、ならびに会見の幕屋の入口のとばりを運び、
民 4:26
また庭のあげばり、および幕屋と祭壇のまわりの庭の門の入口のとばりと、そのひも、ならびにそれに用いるすべての器を運ばなければならない。そして彼らはすべてこれらのものについての働きをしなければならない。
民 4:27
ゲルションびとの子たちのすべての務、すなわち、その運ぶことと、働くこととは、すべてアロンとその子たちの命に従わなければならない。あなたがたは彼らにすべてその運ぶべき物を定めて、これを守らせなければならない。
民 4:28
これはすなわちゲルションびとの子たちの氏族が、会見の幕屋でする働きであって、彼らの務は祭司アロンの子イタマルの指揮のもとにおかなければならない。
民 4:29
メラリの子たちをもまたあなたはその氏族により、その祖父の家にしたがって調べ、
民 4:30
三十歳以上五十歳以下で、務につき、会見の幕屋の働きをすることのできる者を、ことごとく数えなさい。
民 4:31
彼らが会見の幕屋でするすべての務にしたがって、その運ぶ責任のある物は次のとおりである。すなわち、幕屋の枠、その横木、その柱、その座、
民 4:32
庭のまわりの柱、その座、その釘、そのひも、またそのすべての器、およびそれに用いるすべてのものである。あなたがたは彼らが運ぶ責任のある器を、その名によって割り当てなければならない。
民 4:33
これはすなわちメラリの子たちの氏族の働きであって、彼らは祭司アロンの子イタマルの指揮のもとに、会見の幕屋で、このすべての働きをしなければならない」。
民 4:34
そこでモーセとアロン、および会衆のつかさたちは、コハテの子たちをその氏族により、その父祖の家にしたがって調べ、
民 4:35
三十歳以上五十歳以下で、務につき、会見の幕屋で働くことのできる者を、ことごとく数えたが、
民 4:36
その氏族にしたがって数えられた者は二千七百五十人であった。
民 4:37
これはすなわち、コハテびとの氏族の数えられた者で、すべて会見の幕屋で働くことのできる者であった。モーセとアロンが、主のモーセによって命じられたところにしたがって数えたのである。
民 4:38
またゲルションの子たちを、その氏族により、その父祖の家にしたがって調べ、
民 4:39
三十歳以上五十歳以下で、務につき、会見の幕屋で働くことのできる者を、ことごとく数えたが、
民 4:40
その氏族により、その父祖の家にしたがって数えられた者は二千六百三十人であった。
民 4:41
これはすなわち、ゲルションの子たちの氏族の数えられた者で、すべて会見の幕屋で働くことのできる者であった。モーセとアロンが、主の命にしたがって数えたのである。
民 4:42
またメラリの子たちの氏族を、その氏族により、その父祖の家にしたがって調べ、
民 4:43
三十歳以上五十歳以下で、務につき、会見の幕屋で働くことのできる者を、ことごとく数えたが、
民 4:44
その氏族にしたがって数えられた者は三千二百人であった。
民 4:45
これはすなわち、メラリの子たちの氏族の数えられた者で、モーセとアロンが、主のモーセによって命じられたところにしたがって数えたのである。
民 4:46
モーセとアロン、およびイスラエルのつかさたちは、レビびとを、その氏族により、その父祖の家にしたがって調べ、
民 4:47
三十歳以上五十歳以下で、会見の幕屋にはいって務の働きをし、また、運ぶ働きをする者を、ことごとく数えたが、
民 4:48
その数えられた者は八千五百八十人であった。
民 4:49
彼らは主の命により、モーセによって任じられ、おのおのその働きにつき、かつその運ぶところを受け持った。こうして彼らは主のモーセに命じられたように数えられたのである。
第5章
民 5:1
主はまたモーセに言われた、
民 5:2
「イスラエルの人々に命じて、らい病人、流出のある者、死体にふれて汚れた者を、ことごとく宿営の外に出させなさい。
民 5:3
男でも女でも、あなたがたは彼らを宿営の外に出してそこにおらせ、彼らに宿営を汚させてはならない。わたしがその中に住んでいるからである」。
民 5:4
イスラエルの人々はそのようにして、彼らを宿営の外に出した。すなわち、主がモーセに言われたようにイスラエルの人々は行った。
民 5:5
主はまたモーセに言われた、
民 5:6
「イスラエルの人々に告げなさい、『男または女が、もし人の犯す罪をおかして、主に罪を得、その人がとがある者となる時は、
民 5:7
その犯した罪を告白し、その物の価にその五分の一を加えて、彼がとがを犯した相手方に渡し、そのとがをことごとく償わなければならない。
民 5:8
しかし、もし、そのとがの償いを受け取るべき親族も、その人にない時は、主にそのとがの償いをして、これを祭司に帰せしめなければならない。なお、このほか、そのあがないをするために用いた贖罪の雄羊も、祭司に帰せしめなければならない。
民 5:9
イスラエルの人々が、祭司のもとに携えて来るすべての聖なるささげ物は、みな祭司に帰せしめなければならない。
民 5:10
すべて人の聖なるささげ物は祭司に帰し、すべて人が祭司に与える物は祭司に帰するであろう』」。
民 5:11
主はまたモーセに言われた、
民 5:12
「イスラエルの人々に告げなさい、『もし人の妻たる者が、道ならぬ事をして、その夫に罪を犯し、
民 5:13
人が彼女と寝たのに、その事が夫の目に隠れて現れず、彼女はその身を汚したけれども、それに対する証人もなく、彼女もまたその時に捕えられなかった場合、
民 5:14
すなわち、妻が身を汚したために、夫が疑いの心を起して妻を疑うことがあり、または妻が身を汚した事がないのに、夫が疑いの心を起して妻を疑うことがあれば、
民 5:15
夫は妻を祭司のもとに伴い、彼女のために大麦の粉一エパの十分の一を供え物として携えてこなければならない。ただし、その上に油を注いではならない。また乳香を加えてはならない。これは疑いの供え物、覚えの供え物であって罪を覚えさせるものだからである。
民 5:16
祭司はその女を近く進ませ、主の前に立たせなければならない。
民 5:17
祭司はまた土の器に聖なる水を入れ、幕屋のゆかのちりを取ってその水に入れ、
民 5:18
その女を主の前に立たせ、女にその髪の毛をほどかせ、覚えの供え物すなわち、疑いの供え物を、その手に持たせなければならない。そして祭司は、のろいの苦い水を手に取り、
民 5:19
女に誓わせて、これに言わなければならない、「もし人があなたと寝たことがなく、またあなたが、夫のもとにあって、道ならぬ事をして汚れたことがなければ、のろいの苦い水も、あなたに害を与えないであろう。
民 5:20
しかし、あなたが、もし夫のもとにあって、道ならぬことをして身を汚し、あなたの夫でない人が、あなたと寝たことがあるならば、――
民 5:21
祭司はその女に、のろいの誓いをもって誓わせ、その女に言わなければならない。――主はあなたのももをやせさせ、あなたの腹をふくれさせて、あなたを民のうちの、のろいとし、また、ののしりとされるように。
民 5:22
また、のろいの水が、あなたの腹にはいってあなたの腹をふくれさせ、あなたのももをやせさせるように」。その時、女は「アァメン、アァメン」と言わなければならない。
民 5:23
祭司は、こののろいを書き物に書きしるし、それを苦い水に洗い落し、
民 5:24
女にそののろいの水を飲ませなければならない。そののろいの水は彼女のうちにはいって苦くなるであろう。
民 5:25
そして祭司はその女の手から疑いの供え物を取り、その供え物を主の前に揺り動かして、それを祭壇に持ってこなければならない。
民 5:26
祭司はその供え物のうちから、覚えの分、一握りを取って、それを祭壇で焼き、その後、女にその水を飲ませなければならない。
民 5:27
その水を女に飲ませる時、もしその女が身を汚し、夫に罪を犯した事があれば、そののろいの水は女のうちにはいって苦くなり、その腹はふくれ、ももはやせて、その女は民のうちののろいとなるであろう。
民 5:28
しかし、もし女が身を汚した事がなく、清いならば、害を受けないで、子を産むことができるであろう。
民 5:29
これは疑いのある時のおきてである。妻たる者が夫のもとにあって、道ならぬ事をして身を汚した時、
民 5:30
または夫たる者が疑いの心を起して、妻を疑う時、彼はその女を主の前に立たせ、祭司はこのおきてを、ことごとく彼女に行わなければならない。
民 5:31
こうするならば、夫は罪がなく、妻は罪を負うであろう』」。
第6章
民 6:1
主はまたモーセに言われた、
民 6:2
「イスラエルの人々に言いなさい、『男または女が、特に誓いを立て、ナジルびととなる誓願をして、身を主に聖別する時は、
民 6:3
ぶどう酒と濃い酒を断ち、ぶどう酒の酢となったもの、濃い酒の酢となったものを飲まず、また、ぶどうの汁を飲まず、また生でも干したものでも、ぶどうを食べてはならない。
民 6:4
ナジルびとである間は、すべて、ぶどうの木からできるものは、種も皮も食べてはならない。
民 6:5
また、ナジルびとたる誓願を立てている間は、すべて、かみそりを頭に当ててはならない。身を主に聖別した日数の満ちるまで、彼は聖なるものであるから、髪の毛をのばしておかなければならない。
民 6:6
身を主に聖別している間は、すべて死体に近づいてはならない。
民 6:7
父母、兄弟、姉妹が死んだ時でも、そのために身を汚してはならない。神に聖別したしるしが、頭にあるからである。
民 6:8
彼はナジルびとである間は、すべて主の聖なる者である。
民 6:9
もし人がはからずも彼のかたわらに死んで、彼の聖別した頭を汚したならば、彼は身を清める日に、頭をそらなければならない。すなわち、七日目にそれをそらなければならない。
民 6:10
そして八日目に山ばと二羽、または家ばとのひな二羽を携えて、会見の幕屋の入口におる祭司の所に行かなければならない。
民 6:11
祭司はその一羽を罪祭に、一羽を燔祭にささげて、彼が死体によって得た罪を彼のためにあがない、その日に彼の頭を聖別しなければならない。
民 6:12
彼はまたナジルびとたる日の数を、改めて主に聖別し、一歳の雄の小羊を携えてきて、愆祭としなければならない。それ以前の日は、彼がその聖別を汚したので、無効になるであろう。
民 6:13
これがナジルびとの律法である。聖別の日数が満ちた時は、その人を会見の幕屋の入口に連れてこなければならない。
民 6:14
そしてその人は供え物を主にささげなければならない。すなわち、一歳の雄の小羊の全きもの一頭を燔祭とし、一歳の雌の小羊の全きもの一頭を罪祭とし、雄羊の全きもの一頭を酬恩祭とし、
民 6:15
また種入れぬパンの一かご、油を混ぜて作った麦粉の菓子、油を塗った種入れぬ煎餅、および素祭と灌祭を携えてこなければならない。
民 6:16
祭司はこれを主の前に携えてきて、その罪祭と燔祭とをささげ、
民 6:17
また雄羊を種入れぬパンの一かごと共に、酬恩祭の犠牲として、主にささげなければならない。祭司はまたその素祭と灌祭をもささげなければならない。
民 6:18
そのナジルびとは会見の幕屋の入口で、聖別した頭をそり、その聖別した頭の髪を取って、これを酬恩祭の犠牲の下にある火の上に置かなければならない。
民 6:19
祭司はその雄羊の肩の煮えたものと、かごから取った種入れぬ菓子一つと、種入れぬ煎餅一つを取って、これをナジルびとが、その聖別した頭をそった後、その手に授け、
民 6:20
祭司は主の前でこれを揺り動かして揺祭としなければならない。これは聖なる物であって、その揺り動かした胸と、ささげたももと共に、祭司に帰するであろう。こうして後、そのナジルびとは、ぶどう酒を飲むことができる。
民 6:21
これは誓願をするナジルびとと、そのナジルびとたる事のために、主にささげる彼の供え物についての律法である。このほかにその力の及ぶ物をささげることができる。すなわち、彼はその誓う誓願のように、ナジルびとの律法にしたがって行わなければならない』」。
民 6:22
主はまたモーセに言われた、
民 6:23
「アロンとその子たちに言いなさい、『あなたがたはイスラエルの人々を祝福してこのように言わなければならない。
民 6:24
「願わくは主があなたを祝福し、/あなたを守られるように。
民 6:25
願わくは主がみ顔をもってあなたを照し、/あなたを恵まれるように。
民 6:26
願わくは主がみ顔をあなたに向け、/あなたに平安を賜わるように」』。
民 6:27
こうして彼らがイスラエルの人々のために、わたしの名を唱えるならば、わたしは彼らを祝福するであろう」。
第7章
民 7:1
モーセが幕屋を建て終り、これに油を注いで聖別し、またそのすべての器、およびその祭壇と、そのすべての器に油を注いで、これを聖別した日に、
民 7:2
イスラエルのつかさたち、すなわち、その父祖の家の長たちは、ささげ物をした。彼らは各部族のつかさたちであって、その数えられた人々をつかさどる者どもであった。
民 7:3
彼らはその供え物を、主の前に携えてきたが、おおいのある車六両と雄牛十二頭であった。つかさふたりに車一両、ひとりに雄牛一頭である。彼らはこれを幕屋の前に引いてきた。
民 7:4
その時、主はモーセに言われた、
民 7:5
「あなたはこれを会見の幕屋の務に用いるために、彼らから受け取って、レビびとに、おのおのその務にしたがって、渡さなければならない」。
民 7:6
そこでモーセはその車と雄牛を受け取って、これをレビびとに渡した。
民 7:7
すなわち、ゲルションの子たちには、その務にしたがって、車二両と雄牛四頭を渡し、
民 7:8
メラリの子たちには、その務にしたがって車四両と雄牛八頭を渡し、祭司アロンの子イタマルに、これを監督させた。
民 7:9
しかし、コハテの子たちには、何をも渡さなかった。彼らの務は聖なる物を、肩にになって運ぶことであったからである。
民 7:10
つかさたちは、また祭壇に油を注ぐ日に、祭壇奉納の供え物を携えてきて、その供え物を祭壇の前にささげた。
民 7:11
主はモーセに言われた、「つかさたちは一日にひとりずつ、祭壇奉納の供え物をささげなければならない」。
民 7:12
第一日に供え物をささげた者は、ユダの部族のアミナダブの子ナションであった。
民 7:13
その供え物は銀のさら一つ、その重さは百三十シケル、銀の鉢一つ、これは七十シケル、共に聖所のシケルによる。この二つには素祭に使う油を混ぜた麦粉を満たしていた。
民 7:14
また十シケルの金の杯一つ。これには薫香を満たしていた。
民 7:15
また燔祭に使う若い雄牛一頭、雄羊一頭、一歳の雄の小羊一頭。
民 7:16
罪祭に使う雄やぎ一頭。
民 7:17
酬恩祭の犠牲に使う雄牛二頭、雄羊五頭、雄やぎ五頭、一歳の雄の小羊五頭であって、これはアミナダブの子ナションの供え物であった。
民 7:18
第二日にはイッサカルのつかさ、ツアルの子ネタニエルがささげ物をした。
民 7:19
そのささげた供え物は銀のさら一つ、その重さは百三十シケル、銀の鉢一つ、これは七十シケル、共に聖所のシケルによる。この二つには素祭に使う油を混ぜた麦粉を満たしていた。
民 7:20
また十シケルの金の杯一つ、これには薫香を満たしていた。
民 7:21
また燔祭に使う若い雄牛一頭、雄羊一頭、一歳の雄の小羊一頭。
民 7:22
罪祭に使う雄やぎ一頭。
民 7:23
酬恩祭の犠牲に使う雄牛二頭、雄羊五頭、雄やぎ五頭、一歳の雄の小羊五頭であって、これはツアルの子ネタニエルの供え物であった。
民 7:24
第三日にはゼブルンの子たちのつかさ、ヘロンの子エリアブ。
民 7:25
その供え物は銀のさら一つ、その重さは百三十シケル、銀の鉢一つ、これは七十シケル、共に聖所のシケルによる。この二つには素祭に使う油を混ぜた麦粉を満たしていた。
民 7:26
また十シケルの金の杯一つ、これには薫香を満たしていた。
民 7:27
また燔祭に使う若い雄牛一頭、雄羊一頭、一歳の雄の小羊一頭。
民 7:28
罪祭に使う雄やぎ一頭。
民 7:29
酬恩祭の犠牲に使う雄牛二頭、雄羊五頭、雄やぎ五頭、一歳の雄の小羊五頭であって、これはヘロンの子エリアブの供え物であった。
民 7:30
第四日にはルベンの子たちのつかさ、シデウルの子エリヅル。
民 7:31
その供え物は銀のさら一つ、その重さは百三十シケル、銀の鉢一つ、これは七十シケル、共に聖所のシケルによる。この二つには素祭に使う油を混ぜた麦粉を満たしていた。
民 7:32
また十シケルの金の杯一つ、これには薫香を満たしていた。
民 7:33
また燔祭に使う若い雄牛一頭、雄羊一頭、一歳の雄の小羊一頭。
民 7:34
罪祭に使う雄やぎ一頭。
民 7:35
酬恩祭の犠牲に使う雄牛二頭、雄羊五頭、雄やぎ五頭、一歳の雄の小羊五頭であって、これはシデウルの子エリヅルの供え物であった。
民 7:36
第五日にはシメオンの子たちのつかさ、ツリシャダイの子シルミエル。
民 7:37
その供え物は銀のさら一つ、その重さは百三十シケル、銀の鉢一つ、これは七十シケル、共に聖所のシケルによる。この二つには素祭に使う油を混ぜた麦粉を満たしていた。
民 7:38
また十シケルの金の杯一つ、これには薫香を満たしていた。
民 7:39
また燔祭に使う若い雄牛一頭、雄羊一頭、一歳の雄の小羊一頭。
民 7:40
罪祭に使う雄やぎ一頭。
民 7:41
酬恩祭の犠牲に使う雄牛二頭、雄羊五頭、雄やぎ五頭、一歳の雄の小羊五頭であって、これはツリシャダイの子シルミエルの供え物であった。
民 7:42
第六日にはガドの子たちのつかさ、デウエルの子エリアサフ。
民 7:43
その供え物は銀のさら一つ、その重さは百三十シケル、銀の鉢一つ、これは七十シケル、共に聖所のシケルによる。この二つには素祭に使う油を混ぜた麦粉を満たしていた。
民 7:44
また十シケルの金の杯一つ、これには薫香を満たしていた。
民 7:45
また燔祭に使う若い雄牛一頭、雄羊一頭、一歳の雄の小羊一頭。
民 7:46
罪祭に使う雄やぎ一頭。
民 7:47
酬恩祭の犠牲に使う雄牛二頭、雄羊五頭、雄やぎ五頭、一歳の雄の小羊五頭であって、これはデウエルの子エリアサフの供え物であった。
民 7:48
第七日にはエフライムの子たちのつかさ、アミホデの子エリシャマ。
民 7:49
その供え物は銀のさら一つ、その重さは百三十シケル、銀の鉢一つ、これは七十シケル、共に聖所のシケルによる。この二つには素祭に使う油を混ぜた麦粉を満たしていた。
民 7:50
また十シケルの金の杯一つ、これには薫香を満たしていた。
民 7:51
また燔祭に使う若い雄牛一頭、雄羊一頭、一歳の雄の小羊一頭。
民 7:52
罪祭に使う雄やぎ一頭。
民 7:53
酬恩祭の犠牲に使う雄牛二頭、雄羊五頭、雄やぎ五頭、一歳の雄の小羊五頭であって、これはアミホデの子エリシャマの供え物であった。
民 7:54
第八日にはマナセの子たちのつかさ、パダヅルの子ガマリエル。
民 7:55
その供え物は銀のさら一つ、その重さは百三十シケル、銀の鉢一つ、これは七十シケル、共に聖所のシケルによる。この二つには素祭に使う油を混ぜた麦粉を満たしていた。
民 7:56
また十シケルの金の杯一つ、これには薫香を満たしていた。
民 7:57
また燔祭に使う若い雄牛一頭、雄羊一頭、一歳の雄の小羊一頭。
民 7:58
罪祭に使う雄やぎ一頭。
民 7:59
酬恩祭の犠牲に使う雄牛二頭、雄羊五頭、雄やぎ五頭、一歳の雄の小羊五頭であって、これはパダヅルの子ガマリエルの供え物であった。
民 7:60
第九日にはベニヤミンの子らのつかさ、ギデオニの子アビダン。
民 7:61
その供え物は銀のさら一つ、その重さは百三十シケル、銀の鉢一つ、これは七十シケル、共に聖所のシケルによる。この二つには素祭に使う油を混ぜた麦粉を満たしていた。
民 7:62
また十シケルの金の杯一つ、これには薫香を満たしていた。
民 7:63
また燔祭に使う若い雄牛一頭、雄羊一頭、一歳の雄の小羊一頭。
民 7:64
罪祭に使う雄やぎ一頭。
民 7:65
酬恩祭の犠牲に使う雄牛二頭、雄羊五頭、雄やぎ五頭、一歳の雄の小羊五頭であって、これはギデオニの子アビダンの供え物であった。
民 7:66
第十日にはダンの子たちのつかさ、アミシャダイの子アヒエゼル。
民 7:67
その供え物は銀のさら一つ、その重さは百三十シケル、銀の鉢一つ、これは七十シケル、共に聖所のシケルによる。この二つには素祭に使う油を混ぜた麦粉を満たしていた。
民 7:68
また十シケルの金の杯一つ、これには薫香を満たしていた。
民 7:69
また燔祭に使う若い雄牛一頭、雄羊一頭、一歳の雄の小羊一頭。
民 7:70
罪祭に使う雄やぎ一頭。
民 7:71
酬恩祭の犠牲に使う雄牛二頭、雄羊五頭、雄やぎ五頭、一歳の雄の小羊五頭であって、これはアミシャダイの子アヒエゼルの供え物であった。
民 7:72
第十一日にはアセルの子たちのつかさ、オクランの子パギエル。
民 7:73
その供え物は銀のさら一つ、その重さは百三十シケル、銀の鉢一つ、これは七十シケル、共に聖所のシケルによる。この二つには素祭に使う油を混ぜた麦粉を満たしていた。
民 7:74
また十シケルの金の杯一つ、これには薫香を満たしていた。
民 7:75
また燔祭に使う若い雄牛一頭、雄羊一頭、一歳の雄の小羊一頭。
民 7:76
罪祭に使う雄やぎ一頭。
民 7:77
酬恩祭の犠牲に使う雄牛二頭、雄羊五頭、雄やぎ五頭、一歳の雄の小羊五頭であって、これはオクランの子パギエルの供え物であった。
民 7:78
第十二日にはナフタリの子たちのつかさ、エナンの子アヒラ。
民 7:79
その供え物は銀のさら一つ、その重さは百三十シケル、銀の鉢一つ、これは七十シケル、共に聖所のシケルによる。この二つには素祭に使う油を混ぜた麦粉を満たしていた。
民 7:80
また十シケルの金の杯一つ、これには薫香を満たしていた。
民 7:81
また燔祭に使う若い雄牛一頭、雄羊一頭、一歳の雄の小羊一頭。
民 7:82
罪祭に使う雄やぎ一頭。
民 7:83
酬恩祭の犠牲に使う雄牛二頭。雄羊五頭、雄やぎ五頭、一歳の雄の小羊五頭であって、これはエナンの子アヒラの供え物であった。
民 7:84
以上は祭壇に油を注ぐ日に、イスラエルのつかさたちが、祭壇を奉納する供え物として、ささげたものである。すなわち、銀のさら十二、銀の鉢十二、金の杯十二。
民 7:85
銀のさらはそれぞれ百三十シケル、鉢はそれぞれ七十シケル、聖所のシケルによれば、この銀の器は合わせて二千四百シケル。
民 7:86
また薫香の満ちている十二の金の杯は、聖所のシケルによれば、それぞれ十シケル、その杯の金は合わせて百二十シケルであった。
民 7:87
また燔祭に使う雄牛は合わせて十二、雄羊は十二、一歳の雄の小羊は十二、このほかにその素祭のものがあった。また罪祭に使う雄やぎは十二。
民 7:88
酬恩祭の犠牲に使う雄牛は合わせて二十四、雄羊は六十、雄やぎは六十、一歳の雄の小羊は六十であって、これは祭壇に油を注いだ後に、祭壇奉納の供え物としてささげたものである。
民 7:89
さてモーセは主と語るために、会見の幕屋にはいって、あかしの箱の上の、贖罪所の上、二つのケルビムの間から自分に語られる声を聞いた。すなわち、主は彼に語られた。
第8章
民 8:1
主はモーセに言われた、
民 8:2
「アロンに言いなさい、『あなたがともし火をともす時は、七つのともし火で燭台の前方を照すようにしなさい』」。
民 8:3
アロンはそのようにした。すなわち、主がモーセに命じられたように、燭台の前方を照すように、ともし火をともした。
民 8:4
燭台の造りは次のとおりである。それは金の打ち物で、その台もその花も共に打物造りであった。モーセは主に示された型にしたがって、そのようにその燭台を造った。
民 8:5
主はまたモーセに言われた、
民 8:6
「レビびとをイスラエルの人々のうちから取って、彼らを清めなさい。
民 8:7
あなたはこのようにして彼らを清めなければならない。すなわち、罪を清める水を彼らに注ぎかけ、彼らに全身をそらせ、衣服を洗わせて、身を清めさせ、
民 8:8
そして彼らに若い雄牛一頭と、油を混ぜた麦粉の素祭とを取らせなさい。あなたはまた、ほかに若い雄牛を罪祭のために取らなければならない。
民 8:9
そして、あなたはレビびとを会見の幕屋の前に連れてきて、イスラエルの人々の全会衆を集め、
民 8:10
レビびとを主の前に進ませ、イスラエルの人々をして、手をレビびとの上に置かせなければならない。
民 8:11
そしてアロンは、レビびとをイスラエルの人々のささげる揺祭として、主の前にささげなければならない。これは彼らに主の務をさせるためである。
民 8:12
それからあなたはレビびとをして、手をかの雄牛の頭の上に置かせ、その一つを罪祭とし、一つを燔祭として主にささげ、レビびとのために罪のあがないをしなければならない。
民 8:13
あなたはレビびとを、アロンとその子たちの前に立たせ、これを揺祭として主にささげなければならない。
民 8:14
こうして、あなたはレビびとをイスラエルの人々のうちから分かち、レビびとをわたしのものとしなければならない。
民 8:15
こうして後レビびとは会見の幕屋にはいって務につくことができる。あなたは彼らを清め、彼らをささげて揺祭としなければならない。
民 8:16
彼らはイスラエルの人々のうちから、全くわたしにささげられたものだからである。イスラエルの人々のうちの初めに生れた者、すなわち、すべてのういごの代りに、わたしは彼らを取ってわたしのものとした。
民 8:17
イスラエルの人々のうちのういごは、人も獣も、みなわたしのものだからである。わたしはエジプトの地で、すべてのういごを撃ち殺した日に、彼らを聖別してわたしのものとした。
民 8:18
それでわたしはイスラエルの人々のうちの、すべてのういごの代りにレビびとを取った。
民 8:19
わたしはイスラエルの人々のうちからレビびとを取って、アロンとその子たちに与え、彼らに会見の幕屋で、イスラエルの人々に代って務をさせ、またイスラエルの人々のために罪のあがないをさせるであろう。これはイスラエルの人々が、聖所に近づいて、イスラエルの人々のうちに災の起ることのないようにするためである」。
民 8:20
モーセとアロン、およびイスラエルの人々の全会衆は、すべて主がレビびとの事につき、モーセに命じられた所にしたがって、レビびとに行った、すなわち、イスラエルの人々は、そのように彼らに行った。
民 8:21
そこでレビびとは身を清め、その衣服を洗った。アロンは彼らを主の前にささげて揺祭とした。アロンはまた彼らのために、罪のあがないをして彼らを清めた。
民 8:22
こうして後、レビびとは会見の幕屋にはいって、アロンとその子たちに仕えて務をした。すなわち、彼らはレビびとの事について、主がモーセに命じられた所にしたがって、そのように彼らに行った。
民 8:23
主はまたモーセに言われた、
民 8:24
「レビびとは次のようにしなければならない。すなわち、二十五歳以上の者は務につき、会見の幕屋の働きをしなければならない。
民 8:25
しかし、五十歳からは務の働きを退き、重ねて務をしてはならない。
民 8:26
ただ、会見の幕屋でその兄弟たちの務の助けをすることができる。しかし、務をしてはならない。あなたがレビびとにその務をさせるには、このようにしなければならない」。
第9章
民 9:1
エジプトの国を出た次の年の正月、主はシナイの荒野でモーセに言われた、
民 9:2
「イスラエルの人々に、過越の祭を定めの時に行わせなさい。
民 9:3
この月の十四日の夕暮、定めの時に、それを行わなければならない。あなたがたは、そのすべての定めと、そのすべてのおきてにしたがって、それを行わなければならない」。
民 9:4
そこでモーセがイスラエルの人々に、過越の祭を行わなければならないと言ったので、
民 9:5
彼らは正月の十四日の夕暮、シナイの荒野で過越の祭を行った。すなわち、イスラエルの人々は、すべて主がモーセに命じられたようにおこなった。
民 9:6
ところが人の死体に触れて身を汚したために、その日に過越の祭を行うことのできない人々があって、その日モーセとアロンの前にきて、
民 9:7
その人々は彼に言った、「わたしたちは人の死体に触れて身を汚しましたが、なぜその定めの時に、イスラエルの人々と共に、主に供え物をささげることができないのですか」。
民 9:8
モーセは彼らに言った、「しばらく待て。主があなたがたについて、どう仰せになるかを聞こう」。
民 9:9
主はモーセに言われた、
民 9:10
「イスラエルの人々に言いなさい、『あなたがたのうち、また、あなたがたの子孫のうち、死体に触れて身を汚した人も、遠い旅路にある人も、なお、過越の祭を主に対して行うことができるであろう。
民 9:11
すなわち、二月の十四日の夕暮、それを行い、種入れぬパンと苦菜を添えて、それを食べなければならない。
民 9:12
これを少しでも朝まで残しておいてはならない。またその骨は一本でも折ってはならない。過越の祭のすべての定めにしたがってこれを行わなければならない。
民 9:13
しかし、その身は清く、旅に出てもいないのに、過越の祭を行わないときは、その人は民のうちから断たれるであろう。このような人は、定めの時に主の供え物をささげないゆえ、その罪を負わなければならない。
民 9:14
もし他国の人が、あなたがたのうちに寄留していて、主に対して過越の祭を行おうとするならば、過越の祭の定めにより、そのおきてにしたがって、これを行わなければならない。あなたがたは他国の人にも、自国の人にも、同一の定めを用いなければならない』」。
民 9:15
幕屋を建てた日に、雲は幕屋をおおった。すれはすなわち、あかしの幕屋であって、夕には、幕屋の上に、雲は火のように見えて、朝にまで及んだ。
民 9:16
常にそうであって、昼は雲がそれをおおい、夜は火のように見えた。
民 9:17
雲が幕屋を離れてのぼる時は、イスラエルの人々は、ただちに道に進んだ。また雲がとどまる所に、イスラエルの人々は宿営した。
民 9:18
すなわち、イスラエルの人々は、主の命によって道に進み、主の命によって宿営し、幕屋の上に雲がとどまっている間は、宿営していた。
民 9:19
幕屋の上に、日久しく雲のとどまる時は、イスラエルの人々は主の言いつけを守って、道に進まなかった。
民 9:20
また幕屋の上に、雲のとどまる日の少ない時もあったが、彼らは、ただ主の命にしたがって宿営し、主の命にしたがって、道に進んだ。
民 9:21
また雲は夕から朝まで、とどまることもあったが、朝になって、雲がのぼる時は、彼らは道に進んだ。また昼でも夜でも、雲がのぼる時は、彼らは道に進んだ。
民 9:22
ふつかでも、一か月でも、あるいはそれ以上でも、幕屋の上に、雲がとどまっている間は、イスラエルの人々は宿営していて、道に進まなかったが、それがのぼると道に進んだ。
民 9:23
すなわち、彼らは主の命にしたがって宿営し、主の命にしたがって道に進み、モーセによって、主が命じられたとおりに、主の言いつけを守った。
第10章
民 10:1
主はモーセに言われた、
民 10:2
「銀のラッパを二本つくりなさい。すなわち、打物造りとし、それで会衆を呼び集め、また宿営を進ませなさい。
民 10:3
この二つを吹くときは、全会衆が会見の幕屋の入口に、あなたの所に集まってこなければならない。
民 10:4
もしその一つだけを吹くときは、イスラエルの氏族の長であるつかさたちが、あなたの所に集まってこなければならない。
民 10:5
またあなたがたが警報を吹き鳴らす時は、東の方の宿営が、道に進まなければならない。
民 10:6
二度目の警報を吹き鳴らす時は、南の方の宿営が、道に進まなければならない。すべて道に進む時は、警報を吹き鳴らさなければならない。
民 10:7
また会衆を集める時にも、ラッパを吹き鳴らすが、警報は吹き鳴らしてはならない。
民 10:8
アロンの子である祭司たちが、ラッパを吹かなければならない。これはあなたがたが、代々ながく守るべき定めとしなければならない。
民 10:9
また、あなたがたの国で、あなたがたをしえたげるあだとの戦いに出る時は、ラッパをもって、警報を吹き鳴らさなければならない。そうするならば、あなたがたは、あなたがたの神、主に覚えられて、あなたがたの敵から救われるであろう。
民 10:10
また、あなたがたの喜びの日、あなたがたの祝いの時、および月々の第一日には、あなたがたの燔祭と酬恩祭の犠牲をささげるに当って、ラッパを吹き鳴らさなければならない。そうするならば、あなたがたの神は、それによって、あなたがたを覚えられるであろう。わたしはあなたがたの神、主である」。
民 10:11
第二年の二月二十日に、雲があかしの幕屋を離れてのぼったので、
民 10:12
イスラエルの人々は、シナイの荒野を出て、その旅路に進んだが、パランの荒野に至って、雲はとどまった。
民 10:13
こうして彼らは、主がモーセによって、命じられたところにしたがって、道に進むことを始めた。
民 10:14
先頭には、ユダの子たちの宿営の旗が、その部隊を従えて進んだ。ユダの部隊の長はアミナダブの子ナション、
民 10:15
イッサカルの子たちの部族の部隊の長はツアルの子ネタニエル、
民 10:16
ゼブルンの子たちの部族の部隊の長はヘロンの子エリアブであった。
民 10:17
そして幕屋は取りくずされ、ゲルションの子たち、およびメラリの子たちは幕屋を運び進んだ。
民 10:18
次にルベンの宿営の旗が、その部隊を従えて進んだ。ルベンの部隊の長はシデウルの子エリヅル、
民 10:19
シメオンの子たちの部族の部隊の長はツリシャダイの子シルミエル、
民 10:20
ガドの子たちの部族の部隊の長はデウエルの子エリアサフであった。
民 10:21
そしてコハテびとは聖なる物を運び進んだ。これが着くまでに、人々は幕屋を建て終るのである。
民 10:22
次にエフライムの子たちの宿営の旗が、その部隊を従えて進んだ。エフライムの部隊の長はアミホデの子エリシャマ、
民 10:23
マナセの子たちの部族の部隊の長はパダヅルの子ガマリエル、
民 10:24
ベニヤミンの子たちの部族の部隊の長はギデオニの子アビダンであった。
民 10:25
次にダンの子たちの宿営の旗が、その部隊を従えて進んだ。この部隊はすべての宿営のしんがりであった。ダンの部隊の長はアミシャダイの子アヒエゼル、
民 10:26
アセルの子たちの部族の部隊の長はオクランの子パギエル、
民 10:27
ナフタリの子たちの部族の部隊の長はエナンの子アヒラであった。
民 10:28
イスラエルの人々が、その道に進む時は、このように、その部隊に従って進んだ。
民 10:29
さて、モーセは、妻の父、ミデヤンびとリウエルの子ホバブに言った、「わたしたちは、かつて主がおまえたちに与えると約束された所に向かって進んでいます。あなたも一緒においでください。あなたが幸福になられるようにいたしましょう。主がイスラエルに幸福を約束されたのですから」。
民 10:30
彼はモーセに言った、「わたしは行きません。わたしは国に帰って、親族のもとに行きます」。
民 10:31
モーセはまた言った、「どうかわたしたちを見捨てないでください。あなたは、わたしたちが荒野のどこに宿営すべきかを御存じですから、わたしたちの目となってください。
民 10:32
もしあなたが一緒においでくださるなら、主がわたしたちに賜わる幸福をあなたにも及ぼしましょう」。
民 10:33
こうして彼らは主の山を去って、三日の行程を進んだ。主の契約の箱は、その三日の行程の間、彼らに先立って行き、彼らのために休む所を尋ねもとめた。
民 10:34
彼らが宿営を出て、道に進むとき、昼は主の雲が彼らの上にあった。
民 10:35
契約の箱の進むときモーセは言った、/「主よ、立ちあがってください。あなたの敵は打ち散らされ、/あなたを憎む者どもは、/あなたの前から逃げ去りますように」。
民 10:36
またそのとどまるとき、彼は言った、/「主よ、帰ってきてください、/イスラエルのちよろずの人に」。
第11章
民 11:1
さて、民は災難に会っている人のように、主の耳につぶやいた。主はこれを聞いて怒りを発せられ、主の火が彼らのうちに燃えあがって、宿営の端を焼いた。
民 11:2
そこで民はモーセにむかって叫んだ。モーセが主に祈ったので、その火はしずまった。
民 11:3
主の火が彼らのうちに燃えあがったことによって、その所の名はタベラと呼ばれた。
民 11:4
また彼らのうちにいた多くの寄り集まりびとは欲心を起し、イスラエルの人々もまた再び泣いて言った、「ああ、肉が食べたい。
民 11:5
われわれは思い起すが、エジプトでは、ただで、魚を食べた。きゅうりも、すいかも、にらも、たまねぎも、そして、にんにくも。
民 11:6
しかし、いま、われわれの精根は尽きた。われわれの目の前には、このマナのほか何もない」。
民 11:7
マナは、こえんどろの実のようで、色はブドラクの色のようであった。
民 11:8
民は歩きまわって、これを集め、ひきうすでひき、または、うすでつき、かまで煮て、これをもちとした。その味は油菓子の味のようであった。
民 11:9
夜、宿営の露がおりるとき、マナはそれと共に降った。
民 11:10
モーセは、民が家ごとに、おのおのその天幕の入口で泣くのを聞いた。そこで主は激しく怒られ、またモーセは不快に思った。
民 11:11
そして、モーセは主に言った、「あなたはなぜ、しもべに悪い仕打ちをされるのですか。どうしてわたしはあなたの前に恵みを得ないで、このすべての民の重荷を負わされるのですか。
民 11:12
わたしがこのすべての民を、はらんだのですか。わたしがこれを生んだのですか。そうではないのに、あなたはなぜわたしに『養い親が乳児を抱くように、彼らをふところに抱いて、あなたが彼らの先祖たちに誓われた地に行け』と言われるのですか。
民 11:13
わたしはどこから肉を獲て、このすべての民に与えることができましょうか。彼らは泣いて、『肉を食べさせよ』とわたしに言っているのです。
民 11:14
わたしひとりでは、このすべての民を負うことができません。それはわたしには重過ぎます。
民 11:15
もしわたしがあなたの前に恵みを得ますならば、わたしにこのような仕打ちをされるよりは、むしろ、ひと思いに殺し、このうえ苦しみに会わせないでください」。
民 11:16
主はモーセに言われた、「イスラエルの長老たちのうち、民の長老となり、つかさとなるべきことを、あなたが知っている者七十人をわたしのもとに集め、会見の幕屋に連れてきて、そこにあなたと共に立たせなさい。
民 11:17
わたしは下って、その所で、あなたと語り、またわたしはあなたの上にある霊を、彼らにも分け与えるであろう。彼らはあなたと共に、民の重荷を負い、あなたが、ただひとりで、それを負うことのないようにするであろう。
民 11:18
あなたはまた民に言いなさい、『あなたがたは身を清めて、あすを待ちなさい。あなたがたは肉を食べることができるであろう。あなたがたが泣いて主の耳に、わたしたちは肉が食べたい。エジプトにいた時は良かったと言ったからである。それゆえ、主はあなたがたに肉を与えて食べさせられるであろう。
民 11:19
あなたがたがそれを食べるのは、一日や二日や五日や十日や二十日ではなく、
民 11:20
一か月に及び、ついにあなたがたの鼻から出るようになり、あなたがたは、それに飽き果てるであろう。それはあなたがたのうちにおられる主を軽んじて、その前に泣き、なぜ、わたしたちはエジプトから出てきたのだろうと言ったからである』」。
民 11:21
モーセは言った、「わたしと共におる民は徒歩の男子だけでも六十万です。ところがあなたは、『わたしは彼らに肉を与えて一か月のあいだ食べさせよう』と言われます。
民 11:22
羊と牛の群れを彼らのためにほふって、彼らを飽きさせるというのですか。海のすべての魚を彼らのために集めて、彼らを飽きさせるというのですか」。
民 11:23
主はモーセに言われた、「主の手は短かろうか。あなたは、いま、わたしの言葉の成るかどうかを見るであろう」。
民 11:24
この時モーセは出て、主の言葉を民に告げ、民の長老たち七十人を集めて、幕屋の周囲に立たせた。
民 11:25
主は雲のうちにあって下り、モーセと語られ、モーセの上にある霊を、その七十人の長老たちにも分け与えられた。その霊が彼らの上にとどまった時、彼らは預言した。ただし、その後は重ねて預言しなかった。
民 11:26
その時ふたりの者が、宿営にとどまっていたが、ひとりの名はエルダデと言い、ひとりの名はメダデといった。彼らの上にも霊がとどまった。彼らは名をしるされた者であったが、幕屋に行かなかったので、宿営のうちで預言した。
民 11:27
時にひとりの若者が走ってきて、モーセに告げて言った、「エルダデとメダデとが宿営のうちで預言しています」。
民 11:28
若い時からモーセの従者であったヌンの子ヨシュアは答えて言った、「わが主、モーセよ、彼らをさし止めてください」。
民 11:29
モーセは彼に言った、「あなたは、わたしのためを思って、ねたみを起しているのか。主の民がみな預言者となり、主がその霊を彼らに与えられることは、願わしいことだ」。
民 11:30
こうしてモーセはイスラエルの長老たちと共に、宿営に引きあげた。
民 11:31
さて、主のもとから風が起り、海の向こうから、うずらを運んできて、これを宿営の近くに落した。その落ちた範囲は、宿営の周囲で、こちら側も、おおよそ一日の行程、あちら側も、おおよそ一日の行程、地面から高さおおよそ二キュビトであった。
民 11:32
そこで民は立ち上がってその日は終日、その夜は終夜、またその次の日も終日、うずらを集めたが、集める事の最も少ない者も、十ホメルほど集めた。彼らはみな、それを宿営の周囲に広げておいた。
民 11:33
その肉がなお、彼らの歯の間にあって食べつくさないうちに、主は民にむかって怒りを発し、主は非常に激しい疫病をもって民を撃たれた。
民 11:34
これによって、その所の名はキブロテ・ハッタワと呼ばれた。欲心を起した民を、そこに埋めたからである。
民 11:35
キブロテ・ハッタワから、民はハゼロテに進み、ハゼロテにとどまった。
第12章
民 12:1
モーセはクシの女をめとっていたが、そのクシの女をめとったゆえをもって、ミリアムとアロンはモーセを非難した。
民 12:2
彼らは言った、「主はただモーセによって語られるのか。われわれによっても語られるのではないのか」。主はこれを聞かれた。
民 12:3
モーセはその人となり柔和なこと、地上のすべての人にまさっていた。
民 12:4
そこで、主は突然モーセとアロン、およびミリアムにむかって「あなたがた三人、会見の幕屋に出てきなさい」と言われたので、彼ら三人は出てきたが、
民 12:5
主は雲の柱のうちにあって下り、幕屋の入口に立って、アロンとミリアムを呼ばれた。彼らふたりが進み出ると、
民 12:6
彼らに言われた、「あなたがたは、いま、わたしの言葉を聞きなさい。あなたがたのうちに、もし、預言者があるならば、主なるわたしは幻をもって、これにわたしを知らせ、また夢をもって、これと語るであろう。
民 12:7
しかし、わたしのしもべモーセとは、そうではない。彼はわたしの全家に忠信なる者である。
民 12:8
彼とは、わたしは口ずから語り、明らかに言って、なぞを使わない。彼はまた主の形を見るのである。なぜ、あなたがたはわたしのしもべモーセを恐れず非難するのか」。
民 12:9
主は彼らにむかい怒りを発して去られた。
民 12:10
雲が幕屋の上を離れ去った時、ミリアムは、らい病となり、その身は雪のように白くなった。アロンがふり返ってミリアムを見ると、彼女はらい病になっていた。
民 12:11
そこで、アロンはモーセに言った、「ああ、わが主よ、わたしたちは愚かなことをして罪を犯しました。どうぞ、その罰をわたしたちに受けさせないでください。
民 12:12
どうぞ彼女を母の胎から肉が半ば滅びうせて出る死人のようにしないでください」。
民 12:13
その時モーセは主に呼ばわって言った、「ああ、神よ、どうぞ彼女をいやしてください」。
民 12:14
主はモーセに言われた、「彼女の父が彼女の顔につばきしてさえ、彼女は七日のあいだ、恥じて身を隠すではないか。彼女を七日のあいだ、宿営の外で閉じこめておかなければならない。その後、連れもどしてもよい」。
民 12:15
そこでミリアムは七日のあいだ、宿営の外で閉じこめられた。民はミリアムが連れもどされるまでは、道に進まなかった。
民 12:16
その後、民はハゼロテを立って進み、パランの荒野に宿営した。
第13章
民 13:1
主はモーセに言われた、
民 13:2
「人をつかわして、わたしがイスラエルの人々に与えるカナンの地を探らせなさい。すなわち、その父祖の部族ごとに、すべて彼らのうちのつかさたる者ひとりずつをつかわしなさい」。
民 13:3
モーセは主の命にしたがって、パランの荒野から彼らをつかわした。その人々はみなイスラエルの人々のかしらたちであった。
民 13:4
彼らの名は次のとおりである。ルベンの部族ではザックルの子シャンマ、
民 13:5
シメオンの部族ではホリの子シャパテ、
民 13:6
ユダの部族ではエフンネの子カレブ、
民 13:7
イッサカルの部族ではヨセフの子イガル、
民 13:8
エフライムの部族ではヌンの子ホセア、
民 13:9
ベニヤミンの部族ではラフの子パルテ、
民 13:10
ゼブルンの部族ではソデの子ガデエル、
民 13:11
ヨセフの部族すなわち、マナセの部族ではスシの子ガデ、
民 13:12
ダンの部族ではゲマリの子アンミエル、
民 13:13
アセルの部族ではミカエルの子セトル、
民 13:14
ナフタリの部族ではワフシの子ナヘビ、
民 13:15
ガドの部族ではマキの子ギウエル。
民 13:16
以上はモーセがその地を探らせるためにつかわした人々の名である。そしてモーセはヌンの子ホセアをヨシュアと名づけた。
民 13:17
モーセは彼らをつかわし、カナンの地を探らせようとして、これに言った、「あなたがたはネゲブに行って、山に登り、
民 13:18
その地の様子を見、そこに住む民は、強いか弱いか、少ないか多いか、
民 13:19
また彼らの住んでいる地は、良いか悪いか。人々の住んでいる町々は、天幕か、城壁のある町か、
民 13:20
その地は、肥えているか、やせているか、そこには、木があるかないかを見なさい。あなたがたは、勇んで行って、その地のくだものを取ってきなさい」。時は、ぶどうの熟し始める季節であった。
民 13:21
そこで、彼らはのぼっていって、その地をチンの荒野からハマテの入口に近いレホブまで探った。
民 13:22
彼らはネゲブにのぼって、ヘブロンまで行った。そこにはアナクの子孫であるアヒマン、セシャイ、およびタルマイがいた。ヘブロンはエジプトのゾアンよりも七年前に建てられたものである。
民 13:23
ついに彼らはエシコルの谷に行って、そこで一ふさのぶどうの枝を切り取り、これを棒をもって、ふたりでかつぎ、また、ざくろといちじくをも取った。
民 13:24
イスラエルの人々が、そこで切り取ったぶどうの一ふさにちなんで、その所はエシコルの谷と呼ばれた。
民 13:25
四十日の後、彼らはその地を探り終って帰ってきた。
民 13:26
そして、パランの荒野にあるカデシにいたモーセとアロン、およびイスラエルの人々の全会衆のもとに行って、彼らと全会衆とに復命し、その地のくだものを彼らに見せた。
民 13:27
彼らはモーセに言った、「わたしたちはあなたが、つかわした地へ行きました。そこはまことに乳と蜜の流れている地です。これはそのくだものです。
民 13:28
しかし、その地に住む民は強く、その町々は堅固で非常に大きく、わたしたちはそこにアナクの子孫がいるのを見ました。
民 13:29
またネゲブの地には、アマレクびとが住み、山地にはヘテびと、エブスびと、アモリびとが住み、海べとヨルダンの岸べには、カナンびとが住んでいます」。
民 13:30
そのとき、カレブはモーセの前で、民をしずめて言った、「わたしたちはすぐにのぼって、攻め取りましょう。わたしたちは必ず勝つことができます」。
民 13:31
しかし、彼とともにのぼって行った人々は言った、「わたしたちはその民のところへ攻めのぼることはできません。彼らはわたしたちよりも強いからです」。
民 13:32
そして彼らはその探った地のことを、イスラエルの人々に悪く言いふらして言った、「わたしたちが行き巡って探った地は、そこに住む者を滅ぼす地です。またその所でわたしたちが見た民はみな背の高い人々です。
民 13:33
わたしたちはまたそこで、ネピリムから出たアナクの子孫ネピリムを見ました。わたしたちには自分が、いなごのように思われ、また彼らにも、そう見えたに違いありません」。
第14章
民 14:1
そこで、会衆はみな声をあげて叫び、民はその夜、泣き明かした。
民 14:2
またイスラエルの人々はみなモーセとアロンにむかってつぶやき、全会衆は彼らに言った、「ああ、わたしたちはエジプトの国で死んでいたらよかったのに。この荒野で死んでいたらよかったのに。
民 14:3
なにゆえ、主はわたしたちをこの地に連れてきて、つるぎに倒れさせ、またわたしたちの妻子をえじきとされるのであろうか。エジプトに帰る方が、むしろ良いではないか」。
民 14:4
彼らは互に言った、「わたしたちはひとりのかしらを立てて、エジプトに帰ろう」。
民 14:5
そこで、モーセとアロンはイスラエルの人々の全会衆の前でひれふした。
民 14:6
このとき、その地を探った者のうちのヌンの子ヨシュアとエフンネの子カレブは、その衣服を裂き、
民 14:7
イスラエルの人々の全会衆に言った、「わたしたちが行き巡って探った地は非常に良い地です。
民 14:8
もし、主が良しとされるならば、わたしたちをその地に導いて行って、それをわたしたちにくださるでしょう。それは乳と蜜の流れている地です。
民 14:9
ただ、主にそむいてはなりません。またその地の民を恐れてはなりません。彼らはわたしたちの食い物にすぎません。彼らを守る者は取り除かれます。主がわたしたちと共におられますから、彼らを恐れてはなりません」。
民 14:10
ところが会衆はみな石で彼らを撃ち殺そうとした。そのとき、主の栄光が、会見の幕屋からイスラエルのすべての人に現れた。
民 14:11
主はモーセに言われた、「この民はいつまでわたしを侮るのか。わたしがもろもろのしるしを彼らのうちに行ったのに、彼らはいつまでわたしを信じないのか。
民 14:12
わたしは疫病をもって彼らを撃ち滅ぼし、あなたを彼らよりも大いなる強い国民としよう」。
民 14:13
モーセは主に言った、「エジプトびとは、あなたが力をもって、この民を彼らのうちから導き出されたことを聞いて、
民 14:14
この地の住民に告げるでしょう。彼らは、主なるあなたが、この民のうちにおられ、主なるあなたが、まのあたり現れ、あなたの雲が、彼らの上にとどまり、昼は雲の柱のうちに、夜は火の柱のうちにあって、彼らの前に行かれるのを聞いたのです。
民 14:15
いま、もし、あなたがこの民をひとり残らず殺されるならば、あなたのことを聞いた国民は語って、
民 14:16
『主は与えると誓った地に、この民を導き入れることができなかったため、彼らを荒野で殺したのだ』と言うでしょう。
民 14:17
どうぞ、あなたが約束されたように、いま主の大いなる力を現してください。
民 14:18
あなたはかつて、『主は怒ることおそく、いつくしみに富み、罪ととがをゆるす者、しかし、罰すべき者は、決してゆるさず、父の罪を子に報いて、三、四代に及ぼす者である』と言われました。
民 14:19
どうぞ、あなたの大いなるいつくしみによって、エジプトからこのかた、今にいたるまで、この民をゆるされたように、この民の罪をおゆるしください」。
民 14:20
主は言われた、「わたしはあなたの言葉のとおりにゆるそう。
民 14:21
しかし、わたしは生きている。また主の栄光が、全世界に満ちている。
民 14:22
わたしの栄光と、わたしがエジプトと荒野で行ったしるしを見ながら、このように十度もわたしを試みて、わたしの声に聞きしたがわなかった人々はひとりも、
民 14:23
わたしがかつて彼らの先祖たちに与えると誓った地を見ないであろう。またわたしを侮った人々も、それを見ないであろう。
民 14:24
ただし、わたしのしもべカレブは違った心をもっていて、わたしに完全に従ったので、わたしは彼が行ってきた地に彼を導き入れるであろう。彼の子孫はそれを所有するにいたるであろう。
民 14:25
谷にはアマレクびととカナンびとが住んでいるから、あなたがたは、あす、身をめぐらして紅海の道を荒野へ進みなさい」。
民 14:26
主はモーセとアロンに言われた、
民 14:27
「わたしにむかってつぶやくこの悪い会衆をいつまで忍ぶことができようか。わたしはイスラエルの人々が、わたしにむかってつぶやくのを聞いた。
民 14:28
あなたは彼らに言いなさい、『主は言われる、「わたしは生きている。あなたがたが、わたしの耳に語ったように、わたしはあなたがたにするであろう。
民 14:29
あなたがたは死体となって、この荒野に倒れるであろう。あなたがたのうち、わたしにむかってつぶやいた者、すなわち、すべて数えられた二十歳以上の者はみな倒れるであろう。
民 14:30
エフンネの子カレブと、ヌンの子ヨシュアのほかは、わたしがかつて、あなたがたを住まわせようと、手をあげて誓った地に、はいることができないであろう。
民 14:31
しかし、あなたがたが、えじきになるであろうと言ったあなたがたの子供は、わたしが導いて、はいるであろう。彼らはあなたがたが、いやしめた地を知るようになるであろう。
民 14:32
しかしあなたがたは死体となってこの荒野に倒れるであろう。
民 14:33
あなたがたの子たちは、あなたがたの死体が荒野に朽ち果てるまで四十年のあいだ、荒野で羊飼となり、あなたがたの不信の罪を負うであろう。
民 14:34
あなたがたは、かの地を探った四十日の日数にしたがい、その一日を一年として、四十年のあいだ、自分の罪を負い、わたしがあなたがたを遠ざかったことを知るであろう」。
民 14:35
主なるわたしがこれを言う。わたしは必ずわたしに逆らって集まったこの悪い会衆に、これをことごとく行うであろう。彼らはこの荒野に朽ち、ここで死ぬであろう』」。
民 14:36
こうして、モーセにつかわされ、かの地を探りに行き、帰ってきて、その地を悪く言い、全会衆を、モーセにむかって、つぶやかせた人々、
民 14:37
すなわち、その地を悪く言いふらした人々は、疫病にかかって主の前に死んだが、
民 14:38
その地を探りに行った人々のうち、ヌンの子ヨシュアと、エフンネの子カレブとは生き残った。
民 14:39
モーセが、これらのことを、イスラエルのすべての人々に告げたとき、民は非常に悲しみ、
民 14:40
朝早く起きて山の頂きに登って言った、「わたしたちはここにいる。さあ、主が約束された所へ上って行こう。わたしたちは罪を犯したのだから」。
民 14:41
モーセは言った、「あなたがたは、それをなし遂げることもできないのに、どうして、そのように主の命にそむくのか。
民 14:42
あなたがたは上って行ってはならない。主があなたがたのうちにおられないから、あなたがたは敵の前に、撃ち破られるであろう。
民 14:43
そこには、アマレクびとと、カナンびとがあなたがたの前にいるから、あなたがたは、つるぎに倒れるであろう。あなたがたがそむいて、主に従わなかったゆえ、主はあなたがたと共におられないからである」。
民 14:44
しかし、彼らは、ほしいままに山の頂に登った。ただし、主の契約の箱と、モーセとは、宿営の中から出なかった。
民 14:45
そこで、その山に住んでいたアマレクびとと、カナンびとが下ってきて、彼らを撃ち破り、ホルマまで追ってきた。
第15章
民 15:1
主はモーセに言われた、
民 15:2
「イスラエルの人々に言いなさい、『あなたがたが、わたしの与えて住ませる地に行って、
民 15:3
主に火祭をささげる時、すなわち特別の誓願の供え物、あるいは自発の供え物、あるいは祝のときの供え物として、牛または羊を燔祭または犠牲としてささげ、主に香ばしいかおりとするとき、
民 15:4
その供え物を主にささげる者は、燔祭または犠牲と共に、小羊一頭ごとに、麦粉一エパの十分の一に、油一ヒンの四分の一を混ぜたものを、素祭としてささげ、ぶどう酒一ヒンの四分の一を、灌祭としてささげなければならない。
民 15:5
(4節に合節)
民 15:6
もし、また雄羊を用いるときは、麦粉一エパの十分の二に、油一ヒンの三分の一を混ぜたものを、素祭としてささげ、
民 15:7
また、ぶどう酒一ヒンの三分の一を、灌祭としてささげて、主に香ばしいかおりとしなければならない。
民 15:8
またあなたが特別の誓願の供え物、あるいは酬恩祭を、主にささげる時、若い雄牛を、燔祭または犠牲とするならば、
民 15:9
麦粉一エパの十分の三に、油一ヒンの二分の一を混ぜたものを、素祭として、若い雄牛と共にささげ、
民 15:10
また、ぶどう酒一ヒンの二分の一を、灌祭としてささげなければならない。これは火祭であって、主に香ばしいかおりとするものである。
民 15:11
雄牛、あるいは雄羊、あるいは小羊、あるいは子やぎは、一頭ごとに、このようにしなければならない。
民 15:12
すなわち、あなたがたのささげる数にてらし、その数にしたがって、一頭ごとに、このようにしなければならない。
民 15:13
すべて国に生れた者が、火祭をささげて、主に香ばしいかおりとするときは、このように、これらのことを行わなければならない。
民 15:14
またあなたがたのうちに寄留している他国人、またはあなたがたのうちに、代々ながく住む者が、火祭をささげて、主に香ばしいかおりとしようとする時は、あなたがたがするように、その人もしなければならない。
民 15:15
会衆たる者は、あなたがたも、あなたがたのうちに寄留している他国人も、同一の定めに従わなければならない。これは、あなたがたが代々ながく守るべき定めである。他国の人も、主の前には、あなたがたと等しくなければならない。
民 15:16
すなわち、あなたがたも、あなたがたのうちに寄留している他国人も、同一の律法、同一のおきてに従わなければならない』」。
民 15:17
主はまたモーセに言われた、
民 15:18
「イスラエルの人々に言いなさい、『わたしが導いて行く地に、あなたがたがはいって、
民 15:19
その地の食物を食べるとき、あなたがたは、ささげ物を主にささげなければならない。
民 15:20
すなわち、麦粉の初物で作った菓子を、ささげ物としなければならない。これを、打ち場からのささげ物のように、ささげなければならない。
民 15:21
あなたがたは代々その麦粉の初物で、主にささげ物をしなければならない。
民 15:22
あなたがたが、もしあやまって、主がモーセに告げられたこのすべての戒めを行わず、
民 15:23
主がモーセによって戒めを与えられた日からこのかた、代々にわたり、あなたがたに命じられたすべての事を行わないとき、
民 15:24
すなわち、会衆が知らずに、あやまって犯した時は、全会衆は若い雄牛一頭を、燔祭としてささげ、主に香ばしいかおりとし、これに素祭と灌祭とを定めのように加え、また雄やぎ一頭を、罪祭としてささげなければならない。
民 15:25
そして祭司は、イスラエルの人々の全会衆のために、罪のあがないをしなければならない。そうすれば、彼らはゆるされるであろう。それは過失だからである。彼らはその過失のために、その供え物として、火祭を主にささげ、また罪祭を主の前にささげなければならない。
民 15:26
そうすれば、イスラエルの人々の全会衆はゆるされ、また彼らのうちに寄留している他国人も、ゆるされるであろう。民はみな過失を犯したからである。
民 15:27
もし人があやまって罪を犯す時は、一歳の雌やぎ一頭を罪祭としてささげなければならない。
民 15:28
そして祭司は、人があやまって罪を犯した時、そのあやまって罪を犯した人のために、主の前に罪のあがないをして、その罪をあがなわなければならない。そうすれば、彼はゆるされるであろう。
民 15:29
イスラエルの人々のうちの、国に生れた者でも、そのうちに寄留している他国人でも、あやまって罪を犯す者には、あなたがたは同一の律法を用いなければならない。
民 15:30
しかし、国に生れた者でも、他国の人でも、故意に罪を犯す者は主を汚すもので、その人は民のうちから断たれなければならない。
民 15:31
彼は主の言葉を侮り、その戒めを破ったのであるから、必ず断たれ、その罪を負わなければならない』」。
民 15:32
イスラエルの人々が荒野におるとき、安息日にひとりの人が、たきぎを集めるのを見た。
民 15:33
そのたきぎを集めるのを見た人々は、その人をモーセとアロン、および全会衆のもとに連れてきたが、
民 15:34
どう取り扱うべきか、まだ示しを受けていなかったので、彼を閉じ込めておいた。
民 15:35
そのとき、主はモーセに言われた、「その人は必ず殺されなければならない。全会衆は宿営の外で、彼を石で撃ち殺さなければならない」。
民 15:36
そこで、全会衆は彼を宿営の外に連れ出し、彼を石で撃ち殺し、主がモーセに命じられたようにした。
民 15:37
主はまたモーセに言われた、
民 15:38
「イスラエルの人々に命じて、代々その衣服のすその四すみにふさをつけ、そのふさを青ひもで、すその四すみにつけさせなさい。
民 15:39
あなたがたが、そのふさを見て、主のもろもろの戒めを思い起して、それを行い、あなたがたが自分の心と、目の欲に従って、みだらな行いをしないためである。
民 15:40
こうして、あなたがたは、わたしのもろもろの戒めを思い起して、それを行い、あなたがたの神に聖なる者とならなければならない。
民 15:41
わたしはあなたがたの神、主であって、あなたがたの神となるために、あなたがたをエジプトの国から導き出した者である。わたしはあなたがたの神、主である」。
第16章
民 16:1
ここに、レビの子コハテの子なるイヅハルの子コラと、ルベンの子なるエリアブの子ダタンおよびアビラムと、ルベンの子なるペレテの子オンとが相結び、
民 16:2
イスラエルの人々のうち、会衆のうちから選ばれて、つかさとなった名のある人々二百五十人と共に立って、モーセに逆らった。
民 16:3
彼らは集まって、モーセとアロンとに逆らって言った、「あなたがたは、分を越えています。全会衆は、ことごとく聖なるものであって、主がそのうちにおられるのに、どうしてあなたがたは、主の会衆の上に立つのですか」。
民 16:4
モーセはこれを聞いてひれ伏した。
民 16:5
やがて彼はコラと、そのすべての仲間とに言った、「あす、主は、主につくものはだれ、聖なる者はだれであるかを示して、その人をみもとに近づけられるであろう。すなわち、その選んだ人を、みもとに近づけられるであろう。
民 16:6
それで、次のようにしなさい。コラとそのすべての仲間とは、火ざらを取り、
民 16:7
その中に火を入れ、それに薫香を盛って、あす、主の前に出なさい。その時、主が選ばれる人は聖なる者である。レビの子たちよ、あなたがたこそ、分を越えている」。
民 16:8
モーセはまたコラに言った、「レビの子たちよ、聞きなさい。
民 16:9
イスラエルの神はあなたがたをイスラエルの会衆のうちから分かち、主に近づかせて、主の幕屋の務をさせ、かつ会衆の前に立って仕えさせられる。これはあなたがたにとって、小さいことであろうか。
民 16:10
神はあなたとあなたの兄弟なるレビの子たちをみな近づけられた。あなたがたはなお、その上に祭司となることを求めるのか。
民 16:11
あなたとあなたの仲間は、みなそのために集まって主に敵している。あなたがたはアロンをなんと思って、彼に対してつぶやくのか」。
民 16:12
モーセは人をやって、エリアブの子ダタンとアビラムとを呼ばせたが、彼らは言った、「わたしたちは参りません。
民 16:13
あなたは乳と蜜の流れる地から、わたしたちを導き出して、荒野でわたしたちを殺そうとしている。これは小さいことでしょうか。その上、あなたはわたしたちに君臨しようとしている。
民 16:14
かつまた、あなたはわたしたちを、乳と蜜の流れる地に導いて行かず、畑と、ぶどう畑とを嗣業として与えもしない。これらの人々の目をくらまそうとするのですか。わたしたちは参りません」。
民 16:15
モーセは大いに怒って、主に言った、「彼らの供え物を顧みないでください。わたしは彼らから、ろば一頭をも取ったことなく、また彼らのひとりをも害したことはありません」。
民 16:16
そしてモーセはコラに言った、「あなたとあなたの仲間はみなアロンと一緒に、あす、主の前に出なさい。
民 16:17
あなたがたは、おのおの火ざらを取って、それに薫香を盛り、おのおのその火ざらを主の前に携えて行きなさい。その火ざらは会わせて二百五十。あなたとアロンも、おのおの火ざらを携えて行きなさい」。
民 16:18
彼らは、おのおの火ざらを取り、火をその中に入れ、それに薫香を盛り、モーセとアロンも共に、会見の幕屋の入口に立った。
民 16:19
そのとき、コラは会衆を、ことごとく会見の幕屋の入口に集めて、彼らふたりに逆らわせようとしたが、主の栄光は全会衆に現れた。
民 16:20
主はモーセとアロンに言われた、
民 16:21
「あなたがたはこの会衆を離れなさい。わたしはただちに彼らを滅ぼすであろう」。
民 16:22
彼らふたりは、ひれ伏して言った、「神よ、すべての肉なる者の命の神よ、このひとりの人が、罪を犯したからといって、あなたは全会衆に対して怒られるのですか」。
民 16:23
主はモーセに言われた、
民 16:24
「あなたは会衆に告げて、コラとダタンとアビラムのすまいの周囲を去れと言いなさい」。
民 16:25
モーセは立ってダタンとアビラムのもとに行ったが、イスラエルの長老たちも、彼に従って行った。
民 16:26
モーセは会衆に言った、「どうぞ、あなたがたはこれらの悪い人々の天幕を離れてください。彼らのものには何にも触れてはならない。彼らのもろもろの罪によって、あなたがたも滅ぼされてはいけないから」。
民 16:27
そこで人々はコラとダタンとアビラムのすまいの周囲を離れ去った。そして、ダタンとアビラムとは、妻、子、および幼児と一緒に出て、天幕の入口に立った。
民 16:28
モーセは言った、「あなたがたは主がこれらのすべての事をさせるために、わたしをつかわされたこと、またわたしが、これを自分の心にしたがって行うものでないことを、次のことによって知るであろう。
民 16:29
すなわち、もしこれらの人々が、普通の死に方で死に、普通の運命に会うのであれば、主がわたしをつかわされたのではない。
民 16:30
しかし、主が新しい事をされ、地が口を開いて、これらの人々と、それに属する者とを、ことごとくのみつくして、生きながら陰府に下らせられるならば、あなたがたはこれらの人々が、主を侮ったのであることを知らなければならない」。
民 16:31
モーセが、これらのすべての言葉を述べ終ったとき、彼らの下の土地が裂け、
民 16:32
地は口を開いて、彼らとその家族、ならびにコラに属するすべての人々と、すべての所有物をのみつくした。
民 16:33
すなわち、彼らと、彼らに属するものは、皆生きながら陰府に下り、地はその上を閉じふさいで、彼らは会衆のうちから、断ち滅ぼされた。
民 16:34
この時、その周囲にいたイスラエルの人々は、みな彼らの叫びを聞いて逃げ去り、「恐らく地はわたしたちをも、のみつくすであろう」と言った。
民 16:35
また主のもとから火が出て、薫香を供える二百五十人をも焼きつくした。
民 16:36
主はモーセに言われた、
民 16:37
「あなたは祭司アロンの子エレアザルに告げて、その燃える火の中から、かの火ざらを取り出させ、その中の火を遠く広くまき散らさせなさい。それらの火ざらは聖となったから、
民 16:38
罪を犯して命を失った人々の、これらの火ざらを、広い延べ板として、祭壇のおおいとしなさい。これは主の前にささげられて、聖となったからである。こうして、これはイスラエルの人々に、しるしとなるであろう」。
民 16:39
そこで祭司エレアザルは、かの焼き殺された人々が供えた青銅の火ざらを取り、これを広く打ち延ばして、祭壇のおおいとし、
民 16:40
これをイスラエルの人々の記念の物とした。これはアロンの子孫でないほかの人が、主の前に近づいて、薫香をたくことのないようにするため、またその人がコラ、およびその仲間のようにならないためである。すなわち、主がモーセによってエレアザルに言われたとおりである。
民 16:41
その翌日、イスラエルの人々の会衆は、みなモーセとアロンとにつぶやいて言った、「あなたがたは主の民を殺しました」。
民 16:42
会衆が集まって、モーセとアロンとに逆らったとき、会見の幕屋を望み見ると、雲がこれをおおい、主の栄光が現れていた。
民 16:43
モーセとアロンとが、会見の幕屋の前に行くと、
民 16:44
主はモーセに言われた、
民 16:45
「あなたがたはこの会衆を離れなさい。わたしはただちに彼らを滅ぼそう」。そこで彼らふたりは、ひれ伏した。
民 16:46
モーセはアロンに言った、「あなたは火ざらを取って、それに祭壇から取った火を入れ、その上に薫香を盛り、急いでそれを会衆のもとに持って行って、彼らのために罪のあがないをしなさい。主が怒りを発せられ、疫病がすでに始まったからです」。
民 16:47
そこで、アロンはモーセの言ったように、それを取って会衆の中に走って行ったが、疫病はすでに民のうちに始まっていたので、薫香をたいて、民のために罪のあがないをし、
民 16:48
すでに死んだ者と、なお生きている者との間に立つと、疫病はやんだ。
民 16:49
コラの事によって死んだ者のほかに、この疫病によって死んだ者は一万四千七百人であった。
民 16:50
アロンは会見の幕屋の入口にいるモーセのもとに帰った。こうして疫病はやんだ。
第17章
民 17:1
主はモーセに言われた、
民 17:2
「イスラエルの人々に告げて、彼らのうちから、おのおのの父祖の家にしたがって、つえ一本ずつを取りなさい。すなわち、そのすべてのつかさたちから、父祖の家にしたがって、つえ十二本を取り、その人々の名を、おのおのそのつえに書きしるし、
民 17:3
レビのつえにはアロンの名を書きしるしなさい。父祖の家のかしらは、おのおののつえ一本を出すのだからである。
民 17:4
そして、これらのつえを、わたしがあなたがたに会う会見の幕屋の中の、あかしの箱の前に置きなさい。
民 17:5
わたしの選んだ人のつえには、芽が出るであろう。こうして、わたしはイスラエルの人々が、あなたがたにむかって、つぶやくのをやめさせるであろう」。
民 17:6
モーセが、このようにイスラエルの人々に語ったので、つかさたちはみな、その父祖の家にしたがって、おのおの、つえ一本ずつを彼に渡した。そのつえは合わせて十二本。アロンのつえも、そのつえのうちにあった。
民 17:7
モーセは、それらのつえを、あかしの幕屋の中の、主の前に置いた。
民 17:8
その翌日、モーセが、あかしの幕屋にはいって見ると、レビの家のために出したアロンのつえは芽をふき、つぼみを出し、花が咲いて、あめんどうの実を結んでいた。
民 17:9
モーセがそれらのつえを、ことごとく主の前から、イスラエルのすべての人の所に持ち出したので、彼らは見て、おのおの自分のつえを取った。
民 17:10
主はモーセに言われた、「アロンのつえを、あかしの箱の前に持ち帰り、そこに保存して、そむく者どものために、しるしとしなさい。こうして、彼らのわたしに対するつぶやきをやめさせ、彼らの死ぬのをまぬかれさせなければならない」。
民 17:11
モーセはそのようにして、主が彼に命じられたとおりに行った。
民 17:12
イスラエルの人々は、モーセに言った、「ああ、わたしたちは死ぬ。破滅です、全滅です。
民 17:13
主の幕屋に近づく者が、みな死ぬのであれば、わたしたちは死に絶えるではありませんか」。
第18章
民 18:1
そこで、主はアロンに言われた、「あなたとあなたの子たち、およびあなたの父祖の家の者は、聖所に関する罪を負わなければならない。また、あなたとあなたの子たちとは、祭司職に関する罪を負わなければならない。
民 18:2
あなたはまた、あなたの兄弟なるレビの部族の者、すなわち、あなたの父祖の部族の者どもを、あなたに近づかせ、あなたに連なり、あなたに仕えさせなければならない。ただし、あなたとあなたの子たちとは、共にあかしの幕屋の前で仕えなければならない。
民 18:3
彼らは、あなたの務と、すべての幕屋の務とを守らなければならない。ただし、聖所の器と、祭壇とに近づいてはならない。彼らもあなたがたも、死ぬことのないためである。
民 18:4
彼らはあなたに連なって、会見の幕屋の務を守り、幕屋のもろもろの働きをしなければならない。ほかの者は、あなたがたに近づいてはならない。
民 18:5
このように、あなたがたは、聖所の務と、祭壇の務とを守らなければならない。そうすれば、主の激しい怒りは、かさねてイスラエルの人々に臨まないであろう。
民 18:6
わたしはあなたがたの兄弟たるレビびとを、イスラエルの人々のうちから取り、主のために、これを賜物として、あなたがたに与え、会見の幕屋の働きをさせる。
民 18:7
あなたとあなたの子たちは共に祭司職を守って、祭壇と、垂幕のうちのすべての事を執り行い、共に勤めなければならない。わたしは祭司の職務を賜物として、あなたがたに与える。ほかの人で近づく者は殺されるであろう」。
民 18:8
主はまたアロンに言われた、「わたしはイスラエルの人々の、すべての聖なる供え物で、わたしにささげる物の一部をあなたに与える。すなわち、わたしはこれをあなたと、あなたの子たちに、その分け前として与え、永久に受くべき分とする。
民 18:9
いと聖なる供え物のうち、火で焼かずに、あなたに帰すべきものは次のとおりである。すなわち、わたしにささげるすべての供え物、素祭、罪祭、愆祭はみな、いと聖なる物であって、あなたとあなたの子たちに帰するであろう。
民 18:10
いと聖なる所で、それを食べなければならない。男子はみな、それを食べることができる。それはあなたに帰すべき聖なる物である。
民 18:11
またあなたに帰すべきものはこれである。すなわち、イスラエルの人々のささげる供え物のうち、すべて揺祭とするものであって、これをあなたとあなたのむすこ娘に与えて、永久に受くべき分とする。あなたの家の者のうち、清い者はみな、これを食べることができる。
民 18:12
すべて油の最もよい物、およびすべて新しいぶどう酒と、穀物の最も良い物など、人々が主にささげる初穂をあなたに与える。
民 18:13
国のすべての産物の初物で、人々が主のもとに携えてきたものは、あなたに帰するであろう。あなたの家の者のうち、清い者はみな、これを食べることができる。
民 18:14
イスラエルのうちの奉納物はみな、あなたに帰する。
民 18:15
すべて肉なる者のういごであって、主にささげられる者はみな、人でも獣でも、あなたに帰する。ただし、人のういごは必ずあがなわなければならない。また汚れた獣のういごも、あがなわなければならない。
民 18:16
人のういごは生後一か月で、あがなわなければならない。そのあがない金はあなたの値積りにより、聖所のシケルにしたがって、銀五シケルでなければならない。一シケルは二十ゲラである。
民 18:17
しかし、牛のういご、羊のういご、やぎのういごは、あがなってはならない。これらは聖なるものである。その血を祭壇に注ぎかけ、その脂肪を焼いて火祭とし、香ばしいかおりとして、主にささげなければならない。
民 18:18
その肉はあなたに帰する。それは揺祭の胸や右のももと同じく、あなたに帰する。
民 18:19
イスラエルの人々が、主にささげる聖なる供え物はみな、あなたとあなたのむすこ娘とに与えて、永久に受ける分とする。これは主の前にあって、あなたとあなたの子孫とに対し、永遠に変らぬ塩の契約である」。
民 18:20
主はまたアロンに言われた、「あなたはイスラエルの人々の地のうちに、嗣業をもってはならない。また彼らのうちに、何の分をも持ってはならない。彼らのうちにあって、わたしがあなたの分であり、あなたの嗣業である。
民 18:21
わたしはレビの子孫にはイスラエルにおいて、すべて十分の一を嗣業として与え、その働き、すなわち、会見の幕屋の働きに報いる。
民 18:22
イスラエルの人々は、かさねて会見の幕屋に近づいてはならない。罪を得て死なないためである。
民 18:23
レビびとだけが会見の幕屋の働きをしなければならない。彼らがその罪を負うであろう。彼らがイスラエルの人々のうちに、嗣業の地を持たないことをもって、あなたがたの代々ながく守るべき定めとしなければならない。
民 18:24
わたしはイスラエルの人々が供え物として主にささげる十分の一を、レビびとに嗣業として与えた。それで『彼らはイスラエルの人々のうちに、嗣業の地を持ってはならない』と、わたしは彼らに言ったのである」。
民 18:25
主はモーセに言われた、
民 18:26
「レビびとに言いなさい、『わたしがイスラエルの人々から取って、嗣業として与える十分の一を受ける時、あなたがたはその十分の一の十分の一を、主にささげなければならない。
民 18:27
あなたがたのささげ物は、打ち場からの穀物や、酒ぶねからのぶどう酒と同じように見なされるであろう。
民 18:28
そのようにあなたがたもまた、イスラエルの人々から受けるすべての十分の一の物のうちから、主に供え物をささげ、主にささげたその供え物を、祭司アロンに与えなければならない。
民 18:29
あなたがたの受けるすべての贈物のうちから、その良いところ、すなわち、聖なる部分を取って、ことごとく供え物として、主にささげなければならない』。
民 18:30
あなたはまた彼らに言いなさい、『あなたがたが、そのうちから良いところを取ってささげる時、その残りの部分はレビびとには、打ち場の産物や、酒ぶねの産物と同じように見なされるであろう。
民 18:31
あなたがたと、あなたがたの家族とは、どこでそれを食べてもよい。これは会見の幕屋であなたがたがする働きの報酬である。
民 18:32
あなたがたが、その良いところをささげるときは、それによって、あなたがたは罪を負わないであろう。あなたがたはイスラエルの人々の聖なる供え物を汚してはならない。死をまぬかれるためである』」。
第19章
民 19:1
主はモーセとアロンに言われた、
民 19:2
「主の命じられた律法の定めは次のとおりである。すなわち『イスラエルの人々に告げて、完全で、傷がなく、まだくびきを負ったことのない赤い雌牛を、あなたのもとに引いてこさせ、
民 19:3
これを祭司エレアザルにわたして、宿営の外にひき出させ、彼の前でこれをほふらせなければならない。
民 19:4
そして祭司エレアザルは、指をもってその血を取り、会見の幕屋の表に向かって、その血を七たびふりかけなければならない。
民 19:5
ついでその雌牛を自分の目の前で焼かせ、その皮と肉と血とは、その汚物と共に焼かなければならない。
民 19:6
そして祭司は香柏の木と、ヒソプと、緋の糸とを取って雌牛の燃えているなかに投げ入れなければならない。
民 19:7
そして祭司は衣服を洗い、水に身をすすいで後、宿営に、はいることができる。ただし祭司は夕まで汚れる。
民 19:8
またその雌牛を焼いた者も水で衣服を洗い、水に身をすすがなければならない。彼も夕まで汚れる。
民 19:9
それから身の清い者がひとり、その雌牛の灰を集め、宿営の外の清い所にたくわえておかなければならない。これはイスラエルの人々の会衆のため、汚れを清める水をつくるために備えるものであって、罪を清めるものである。
民 19:10
その雌牛の灰を集めた者は衣服を洗わなければならない。その人は夕まで汚れる。これはイスラエルの人々と、そのうちに宿っている他国人との、永久に守るべき定めとしなければならない。
民 19:11
すべて人の死体に触れる者は、七日のあいだ汚れる。
民 19:12
その人は三日目と七日目とに、この灰の水をもって身を清めなければならない。そうすれば清くなるであろう。しかし、もし三日目と七日目とに、身を清めないならば、清くならないであろう。
民 19:13
すべて死人の死体に触れて、身を清めない者は主の幕屋を汚す者で、その人はイスラエルから断たれなければならない。汚れを清める水がその身に注ぎかけられないゆえ、その人は清くならず、その汚れは、なお、その身にあるからである。
民 19:14
人が天幕の中で死んだ時に用いる律法は次のとおりである。すなわち、すべてその天幕にはいった者、およびすべてその天幕にいた者は七日のあいだ汚れる。
民 19:15
ふたで上をおおわない器はみな汚れる。
民 19:16
つるぎで殺された者、または死んだ者、または人の骨、または墓などに、野外で触れる者は皆、七日のあいだ汚れる。
民 19:17
汚れた者があった時には、罪を清める焼いた雌牛の灰を取って器に入れ、流れの水をこれに加え、
民 19:18
身の清い者がひとりヒソプを取って、その水に浸し、これをその天幕と、すべての器と、そこにいた人々と、骨、あるいは殺された者、あるいは死んだ者、あるいは墓などに触れた者とにふりかけなければならない。
民 19:19
すなわちその身の清い人は三日目と七日目とにその汚れたものに、それをふりかけなければならない。そして七日目にその人は身を清め、衣服を洗い、水に身をすすがなければならない。そうすれば夕になって清くなるであろう。
民 19:20
しかし、汚れて身を清めない人は主の聖所を汚す者で、その人は会衆のうちから断たれなければならない。汚れを清める水がその身に注ぎかけられないゆえ、その人は汚れているからである。
民 19:21
これは彼らの永久に守るべき定めとしなければならない。すなわち汚れを清める水をふりかけた者は衣服を洗わなければならない。また汚れを清める水に触れた者も夕まで汚れるであろう。
民 19:22
すべて汚れた人の触れる物は汚れる。またそれに触れる人も夕まで汚れるであろう』」。
第20章
民 20:1
イスラエルの人々の全会衆は正月になってチンの荒野にはいった。そして民はカデシにとどまったが、ミリアムがそこで死んだので、彼女をそこに葬った。
民 20:2
そのころ会衆は水が得られなかったため、相集まってモーセとアロンに迫った。
民 20:3
すなわち民はモーセと争って言った、「さきにわれわれの兄弟たちが主の前に死んだ時、われわれも死んでいたらよかったものを。
民 20:4
なぜ、あなたがたは主の会衆をこの荒野に導いて、われわれと、われわれの家畜とを、ここで死なせようとするのですか。
民 20:5
どうしてあなたがたはわれわれをエジプトから上らせて、この悪い所に導き入れたのですか。ここには種をまく所もなく、いちじくもなく、ぶどうもなく、ざくろもなく、また飲む水もありません」。
民 20:6
そこでモーセとアロンは会衆の前を去り、会見の幕屋の入口へ行ってひれ伏した。すると主の栄光が彼らに現れ、
民 20:7
主はモーセに言われた、
民 20:8
「あなたは、つえをとり、あなたの兄弟アロンと共に会衆を集め、その目の前で岩に命じて水を出させなさい。こうしてあなたは彼らのために岩から水を出して、会衆とその家畜に飲ませなさい」。
民 20:9
モーセは命じられたように主の前にあるつえを取った。
民 20:10
モーセはアロンと共に会衆を岩の前に集めて彼らに言った、「そむく人たちよ、聞きなさい。われわれがあなたがたのためにこの岩から水を出さなければならないのであろうか」。
民 20:11
モーセは手をあげ、つえで岩を二度打つと、水がたくさんわき出たので、会衆とその家畜はともに飲んだ。
民 20:12
そのとき主はモーセとアロンに言われた、「あなたがたはわたしを信じないで、イスラエルの人々の前にわたしの聖なることを現さなかったから、この会衆をわたしが彼らに与えた地に導き入れることができないであろう」。
民 20:13
これがメリバの水であって、イスラエルの人々はここで主と争ったが、主は自分の聖なることを彼らのうちに現された。
民 20:14
さて、モーセはカデシからエドムの王に使者をつかわして言った、「あなたの兄弟、イスラエルはこう申します、『あなたはわたしたちが遭遇したすべての患難をご存じです。
民 20:15
わたしたちの先祖はエジプトに下って行って、わたしたちは年久しくエジプトに住んでいましたが、エジプトびとがわたしたちと、わたしたちの先祖を悩ましたので、
民 20:16
わたしたちが主に呼ばわったとき、主はわたしたちの声を聞き、ひとりの天の使をつかわして、わたしたちをエジプトから導き出されました。わたしたちは今あなたの領地の端にあるカデシの町におります。
民 20:17
どうぞ、わたしたちにあなたの国を通らせてください。わたしたちは畑もぶどう畑も通りません。また井戸の水も飲みません。ただ王の大路を通り、あなたの領地を過ぎるまでは右にも左にも曲りません』」。
民 20:18
しかし、エドムはモーセに言った、「あなたはわたしの領地をとおってはなりません。さもないと、わたしはつるぎをもって出て、あなたに立ちむかうでしょう」。
民 20:19
イスラエルの人々はエドムに言った、「わたしたちは大路を通ります。もしわたしたちとわたしたちの家畜とが、あなたの水を飲むことがあれば、その価を払います。わたしは徒歩で通るだけですから何事もないでしょう」。
民 20:20
しかし、エドムは「あなたは通ることはなりません」と言って、多くの民と強い軍勢とを率い、出て、これに立ちむかってきた。
民 20:21
このようにエドムはイスラエルに、その領地を通ることを拒んだので、イスラエルはエドムからほかに向かった。
民 20:22
こうしてイスラエルの人々の全会衆はカデシから進んでホル山に着いた。
民 20:23
主はエドムの国境に近いホル山で、モーセとアロンに言われた、
民 20:24
「アロンはその民に連ならなければならない。彼はわたしがイスラエルの人々に与えた地に、はいることができない。これはメリバの水で、あなたがたがわたしの言葉にそむいたからである。
民 20:25
あなたはアロンとその子エレアザルを連れてホル山に登り、
民 20:26
アロンに衣服を脱がせて、それをその子エレアザルに着せなさい。アロンはそのところで死んで、その民に連なるであろう」。
民 20:27
モーセは主が命じられたとおりにし、連れだって全会衆の目の前でホル山に登った。
民 20:28
そしてモーセはアロンに衣服を脱がせ、それをその子エレアザルに着せた。アロンはその山の頂で死んだ。そしてモーセとエレアザルは山から下ったが、
民 20:29
全会衆がアロンの死んだのを見たとき、イスラエルの全家は三十日の間アロンのために泣いた。